八田知家の最期と子孫は?「鎌倉殿」では土木工事ばかりの市原隼人

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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に八田知家という御家人が登場します。

市原隼人さんが演じており、十三人の合議制メンバーにも選ばれた人物です。

彼の最期はどのようなのもだったのでしょう?

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八田知家の最期と死因

八田知家は、史実としてわかっていることが極めて少ない人物です。

源頼朝の弟・阿野全成を2代将軍源頼家の命令に従って誅殺した後は、八田知家に関する記録がほぼありません。

ただし、亡くなったのは1218年(建保6年)と判明しています。

享年は77歳(※生年不詳のため諸説あり)でした。

「和田合戦」から5年後、鎌倉幕府第4代将軍の「藤原頼経」が生まれたのと同じ年に亡くなったことになります。

記録がないため死因は不明です。

しかし、八田知家が亡くなった年には戦も大きな事件も起こっておらず、他の御家人と対立していたとする記述などもないことから、討ち死にや暗殺の可能性はそれほど高くありません。

おそらくは病死か老衰などで亡くなったものと見られます。

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八田知家の子孫と親戚

八田知家の子孫

八田知家の子孫でいちばん有名なのは「小田氏治(おだうじはる)」ではないでしょうか。

八田知家の嫡男・八田知重が「小田」を名乗り、以降その子孫は「小田氏」として続いていました。

その15代目が小田氏治で、彼は「戦国最弱」とも言われる戦国武将でした。

小田氏治は、有力な大名に挟まれながら協力と離反を繰り返し、「結城政勝」、「佐竹義昭」、「北条氏康」、「上杉謙信」、「佐竹義重」らと何度も戦っています。

そして、その度に敗れ、居城・小田城を何度も落城させています。

(※1度や2度ではありません。数えるのが面倒になるほどです。)

しかし、彼のすごいところは「落城した小田城」を何度も奪還しているところです。

よくよく考えれば、奪還しない限り何度も同じ人が同じ城を落城させることは出来ないので、「奪われる度に奪い返していた」ということになります。

そう考えれば逆にすごく見えてきます。

近年では「奪還」の方が注目され、「不死鳥」というカッコいいあだ名がつけられるようになりました。

常陸の不死鳥・小田氏治は八田知家の子孫です。

八田知家の親戚と異説

八田知家の父は「八田宗綱(はったむねつな)」という人物だとされています。

八田宗綱の娘(≒八田知家の姉か妹)の「寒河尼(さむかわのあま)」は源頼朝の乳母でした。

そして「梶原景時の変」のきっかけをつくった結城朝光の母親でもあります。

ですので、結城朝光は八田知家の甥にあたります。

(関連記事:結城朝光とは?

また、八田知家に関しては、父が「源義朝(みなもとよしとも)」だったとする異説も存在します。

八田知家は源義の落胤であり、始めは「知家」ではなく「家」と名乗っていたとその異説では言われています。

※落胤→父親に認知されていない子

源義朝は源頼朝らの父です。

この説をとれば、八田知家と源頼朝は兄弟ということになります。

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「鎌倉殿」ではなぜ土木工事ばかり?

前述の通り、八田知家は分かっていることが極めて少ない、謎に包まれた人物です。

八田知家の動きとしてわかっているのは、以下のことくらいです。

  • 保元の乱」で源義朝側について戦い、功績をあげた
  • 源頼朝の挙兵にすぐに参加
  • 平氏討伐では源範頼に従軍
  • 壇ノ浦で捕らえられた「平景清」を自宅に預かる
  • 源義経が勝手に任官を受けて兄・頼朝に咎められたとき、知家も同じことをして怒られる
  • 奥州合戦では千葉常胤とともに東海道大将軍に任ぜられる
  • 曽我兄弟の仇討ちをきっかけに従兄弟の領地を奪う
  • 十三人の合議制に加わる
  • 2代将軍頼家の命に従って阿野全成を誅殺する
  • 1218年3月30日死去

ご覧の通り、土木工事に関わるような記述は一切ありません。

「鎌倉殿の13人」で市原隼人さんが演じる八田知家が土木仕事ばかりしているのは、ドラマでのキャラ付けだと思われます。

インタビュー時の市原隼人さんの話によると、「脚本の中でも八田知家はとても謎めいてかかれている」そうです。

例えば初登場シーンで八田知家は道を修復していましたが、「自分から積極的に道の修復をしようとしているのか」「誰かにやらされているのか」という真相もわからないままだったそうです。

(なお、市原さんとしては、平家との戦で頼朝を怒らせた償いをしているつもりで演じたとのことです。)

「鎌倉殿」の八田知家は、「偉いはずなのに土木工事ばかりしているミステリアスな人物」というキャラクターが定着してきています。

市原さんとしては「こいつは何者だ?何をしでかすんだ?」と未知の人物を楽しんでもらいたい、ということなので、その思惑は達成しつつあるように感じます。

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