大河ドラマ「どうする家康」で、徳川家康が織田信長から安土城で接待を受けた際、明智光秀が準備した淀鯉がもとになってひと悶着ありました。
史実でもこのとき、明智光秀は織田信長から家康の接待役を途中で辞めさせられています。
実際はこの接待で何があったのでしょうか？
また、明智光秀と徳川家康の関係はどのようなものだったのでしょう？
明智光秀と徳川家康の関係は？
明智光秀と徳川家康の関係は、同僚といったところです。
徳川家康は織田信長の同盟者ではありましたが、ある時期から織田信長の臣下になったとされています。
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そのため、光秀と家康は同じ織田信長の部下ということになります。
２人は仲は良かったの？
明智光秀と徳川家康の２人には特に接点があるわけでもなく、仲が良かったというわけではないようです。
「姉川の戦い」「長篠の戦い」など大きな戦には、ともに参戦しているものの、なにかエピソードが残っているわけでもなく、２人の関係性についてはよく分かっていません。
しかし、「本能寺の変」で織田信長を討った明智光秀は、次に徳川家康を殺そうとしています。
仲の良い同僚を殺そうとはしないでしょうから、やはり２人の間にはあまり接点がなかったのでしょう。
なお、光秀は本能寺の変の直後、同じく織田配下で光秀と仲の良かった細川藤孝には書状を出して味方になるように説得しています。
安土饗応（あづちきょうおう）事件とは？
本能寺の変の直前、織田信長は徳川家康を安土城でもてなし（安土饗応）、その接待役に明智光秀が選ばれています。
ですが、途中で家康の接待役は解任となりました。
理由は手際が悪かったからだとされており、織田信長が怒って家康の接待役を外し、秀吉の中国攻めに加われという命令を出しました。
「どうする家康」では、家康に出された淀鯉が腐っていたことがきっかけで信長の逆鱗に触れています。
腐った料理を出したのは本当？
さすがに腐った料理を出したというわけではありません。
「使えない部下は切り捨てるスタンスの織田信長」が重用するほどに優秀だった明智光秀が、「腐った料理をお客様に出す」という凡ミスをするのは考えづらいです。
伝わっている話としては、まず、家康の接待役となった明智光秀の様子を織田信長がふらっと見に行きました。
光秀邸の門を入ったところで、生魚の腐った臭いが漂ってきたそうです。
これに腹を立てた信長は、「これでは家康の接待役は務まるまい」と光秀を接待役から解任。
堀秀政を代わりの接待役とし、光秀には秀吉の中国攻めに加わるように指示をしたとされています。
「光秀が饗応役を解任された」という話自体、そもそも作り話の可能性がありますが、少なくとも家康の前に腐った魚を出して信長を怒らせたわけではありません。
まとめ
明智光秀と徳川家康は、織田信長の元で共に天下統一を目指した同僚でした。
大きな戦には共に参戦しています。
しかし、２人の間にそれほど接点があったわけでもなく、光秀は信長を討ったあと、家康に味方になるように説得することなくすぐに命を狙っています。
「どうする家康」では、安土城の接待で家康に恥をかかされた光秀が、家康のことを恨んでいたようですが、実際は「接待が始まる前に接待役を解任された」、もしくは「実は解任されてない」とするのが通説です。
光秀がこの「安土饗応」で家康を恨む理由もなく、家康の命を狙ったのは単に「（天下取りに）邪魔になったから」と言えそうです。
