大河ドラマ「どうする家康」の新キャストが8月3日に公開され、阿茶局(あちゃのつぼね)役を松本若菜さんが演じることが発表されました。
では、この阿茶局という人物、一体何物なのでしょう?
阿茶局とは何をした人?
阿茶局は、徳川家康の側室です。
「どうする家康」では正妻の瀬名亡き後、於愛(演:広瀬アリスさん)が家康を支えていますが、残念ながら於愛は小牧・長久手の戦いの5年後に亡くなってしまいます。
その後、家康から深く信頼され、於愛の2人の子供(徳川秀忠・松平忠吉)の養育をしたのが、阿茶局です。
阿茶局は奥向きの諸事一切を家康より任されていたとされています。
大坂冬の陣では和議成立に尽力し、豊臣秀頼や淀殿と会談しました。
家康の死後、彼女は江戸に移り住み、徳川家の支えとして、幕府の成立や安定に重要な役割を果たしました。
1637年に83歳で亡くなり、雲光院(東京都江東区)に葬られたとされています。
阿茶局の子供は?
阿茶局は家康の側室となる前、今川氏の家臣・神尾忠重と結婚しています。
二男をもうけましたが、夫は翌年に死去しました。
このとき生まれた子は、後に徳川秀忠の家臣となり、秀忠と家康の間の使者として活躍した「神尾守世」とその弟「神尾守繁」です。
「神尾元勝」という養子もいましたが、徳川家康との間に子はいません。
しかし、菊姫という養女を家康とともに得ています。
菊姫はその後、佐賀藩の藩主・鍋島勝茂のもとに嫁いでいます。
阿茶局の性格は?
阿茶局は、聡明で才略に富んだ女性であったとされています。
家康からはかなり信頼されており、奥向の諸事一切を任されるほどですので、かなりのしっかり者だったと思われます。
また、戦場にもよくついていったそうなので、度胸もあったようです。
大阪の役では、相手方との交渉役にまで抜擢されていますから、よほど頼りになる女性だったのでしょう。
阿茶局と春日局との関係は?
阿茶局は2代将軍・徳川秀忠の育ての親、春日局は3代将軍・徳川家光の育ての親です。
家康時代の「奥」を支えたのが阿茶局、その後「大奥」を取り仕切ったのが春日局です。
別に大奥のライバルとかでは全然ありません。
そもそも阿茶局の時代は、現在イメージされる「大奥」のようなものはありませんでした。
それを組織的に整備したとされるのが春日局です。
春日局は徳川家光が将軍になった1623年ごろから大奥の整備にとりかかったとされており、そのころ阿茶局はすでに江戸の屋敷で暮らしていたとされています。
まとめ
阿茶局は於愛亡きあと、徳川家康を支えました。
徳川秀忠、松平忠吉を育て、家康から深く信頼されていたようです。
「どうする家康」では、瀬名、於愛に続く、3人めの「家康のパートナー」となりそうです。