NHK大河ドラマ「どうする家康」の第23話「瀬名、覚醒」のネタバレとあらすじをご紹介します。
この記事には大河ドラマの内容のネタバレが含まれています。
事前に内容を知りたくない方は、適宜読み飛ばしてください。
どうする家康ネタバレとあらすじ 第23話「瀬名、覚醒」
6月18日放送予定の「どうする家康」第23話「瀬名、覚醒」の内容です。
前回の第22話「設楽原の戦い」では、長篠の戦いの様子が描かれました。
織田・徳川軍と武田軍は設楽原で対峙しますが、両軍ともにらみ合ったまま動きません。
信長は決してこちらから仕掛ける気がありませんでした。
一刻も早く武田軍に包囲された長篠城を助けたい家康は、武田軍の背後に周り、武田方の砦に夜襲をかけ、武田勝頼をこちらに向かわせる策を進言します。
左衛門尉が奇襲を見事に成功させると、武田勝頼は誘い出されていることに気づきます。
ですが、あえて目の前の織田・徳川軍に攻めかかることを決意。
設楽原で両軍は激突します。
が、戦国最強武田軍は織田軍の鉄砲隊の前になすすべもなく蹴散らされて敗北。
勝頼は多くの重臣を失い、甲斐へ戻りました。
織田の圧倒的な力を目の当たりにした家康は、信長の臣下となることを決めます。
信長は家康に勝頼討伐を命じます。
徳川が武田方の城を次々奪う中、戦に明け暮れた息子・信康の様子がだんだん変わっていきます。
家康は頼もしいと楽観的でしたが、瀬名は信康の変化に不安を覚えていました。
第23話「瀬名、覚醒」はこの続きから始まります。
好戦的になった信康
長篠でこっぴどくやられたものの、武田勝頼の闘志はまだ衰えていませんでした。
領土拡大を目論んで、徳川と各地で激しくぶつかり合います。
家康たちは武田軍の残党が逃げ込んだ小山城を攻めていましたが、勝頼率いる本軍が救援にくると兵を引き揚げる準備を始めます。
信康:「なぜ引き揚げるのですか?勝頼の首を取る好機でござる!」
家康:「勝頼本軍が来たとなれば、我らのほうが不利」
家康は冷静に判断しましたが、信康にはそれが弱気に見えました。
家康の制止を振りのけ、殿(しんがり)で敵兵を撫で斬りにしてやるといいながら、勝手に兵を率いて行ってしまいました。
石川数正の話によると、信康は最近、気が荒ぶるのを押さえられないことがあると言います。
ただでさえ戦が嫌いな瀬名が、そんな信康を心配するのもうなずけることでした。
女の戦い方
瀬名のもとに1人の女性が訪ねています。
武田に仕える歩き巫女・千代です。
「三河一向一揆」「大岡弥四郎の反乱」ではこの千代が暗躍していたことを瀬名は気づいていました。
瀬名は、勝頼に和睦を申し入れるよう勧めますが、千代は、織田と手を切らない限り戦は続くと譲りません。
話は平行線をたどっていました。
千代:「お方様、本当は家康殿を憎んでおいででしょう?」
瀬名は今川一門の出身で、その今川を滅ぼしたのが家康。
顔を見るのも嫌だからこそ、家康と離れて築山にこもり、浜松にもついていかなかったのではないか?
瀬名:「…千代さんって、お話を作るのが上手」
千代:「お方様は、お心を隠すのが上手」
千代:「いつまで織田の手足となって戦を続けるおつもり?岡崎と信康殿を救えるのは、あなた様だけと存じますよ?」
男にはできぬ、女の戦い方がある…
いつか家康の側室だったお万に言われた言葉が瀬名の脳裏によぎります。
水野信元謀反?
ある日、信長の重臣、佐久間信盛が家康を訪ねてきます。
家康:「わが伯父が?」
家康の伯父・水野信元が武田とつながっており、岡崎城で処分を待っているという話でした。
佐久間:「徳川殿には、しかとご成敗いただく」
家康:「わたしが…成敗を?」
信康の家臣となったからには、黙って命に従うのみと言い残し、佐久間は立ち去りました。
やっかいな水野を潰すと同時に、家康の忠誠心を試しているのでしょう。
左衛門尉:「むごい仕打ちをなさるものよ…」
家康が岡崎城につくと、水野は危険を察知し、勝手に寺に身を寄せていました。
妹・於大(家康の母)の再婚相手である久松長家に守ってもらうつもりのようです。
家康:「久松は巻き込みたくなかったが…」
家康は久松長家を抱き込んで水野を騙し討ちにしようと考えます。
それを察した信康が卑怯だと異をとなえます。
信康:「父上の伯父でござろう!何でもかんでも信長の言いなり…情けない」
家康:「なんだと!」
親子は一触触発で睨み合いましたが、結局、信長には逆らえないということで落ち着きます。
徳川家へのみせしめ
翌朝、久松に呼び出された場所で、水野は家康の家来に取り囲まれます。
水野信元:「お前から上様に言ってくれ、誤解じゃと。水野信元はそんなことせんと!」
水野は必死に命乞いをします。
家康:「…己のまいた種であろう…」
水野:「なぜわしなんじゃ!なぜわしだけが…しかも甥っ子のお前に…」
水野は家康をじっと見つめていましたが、ふっと悟ったような表情になります。
水野:「俺は、お前への見せしめなんじゃ。裏でこそこそやっておると、こういう目にあうぞという忠告じゃ!」
水野は、家康もしくはその身内が謀反を企てているのだろうと指摘します。
水野:「気をつけろよ、家康。信長はすべてお見通しじゃ!」
その後、水野は果て、この件でショックを受けた久松は隠居してしまいました。
織田の見張り
城の居室で報告を受けた信康は激怒しました。
父上は信長の犬だと言い捨てて部屋を出ていきます。
五徳:「母上、我らも気をつけなければなりませぬな。疑われることがないように。」
瀬名:「…そうじゃな」
瀬名はさらりと受け流しましたが、五徳が信長の密命を受けて徳川の人間を見張っていることに薄々気づいていました。
これで安心
翌年の春、亀が長篠城の奥平信昌の元へ輿入れしていきました。
夏には、新しく家康の側室となった於愛(おあい)が瀬名に挨拶に訪れます。
瀬名はこの於愛を気に入ります。
瀬名:「愛や、殿のことをよろしく頼みます。そなたのおおらかなところが、きっとこの先、殿の助けになろう。」
於愛:「あ、あの…せいいっぱい励みます!」
深々と頭をさげる於愛に、瀬名は優しいまなざしを向けると、
瀬名:「これで安心じゃ…」
何かを予感しているかのように、そうつぶやきました。
限界の信康
季節は変わり、秋が来ました。
瀬名が庭で佇んでいると、家来があわてて駆け込んできます。
信康が鷹狩の帰りに、突然通りすがりの僧を斬り捨てたというのです。
瀬名が岡崎城に駆けつけると、信康は返り血まみれの姿で平然と水を飲んでいました。
僧を斬った理由を聞きましたが、僧にさしたる落ち度はなく、信康が乱心したとしか思えませんでした。
七之助:「かような狼藉は城主としての威信を失いまする!」
忠義心から七之助が諌めましたが、信康はその言葉に対しても怒りをあらわにします。
信康:「わしに逆らうやつは斬る!斬られたいやつは出てこい!」
もはや尋常ではありませんでした。
瀬名は信康と止めると、築山に連れて帰りました。
夜になり、瀬名は信康の寝顔を見つめながら、乱れた心を収められず、悶々と考え込んでいました。
そうしていると、不意に信康が目を開けます。
信康:「なんと言って謝れば良いのでしょうか…あの僧に…」
皆の望みどおり強くはなったが、自分が自分でなくなっていく…
信康の心は、瀬名が思うよりもはるかに深く傷ついていました。
このままでは、信康は粉々に壊れてしまいそうです。
信康:「…いつまで戦えば良いのですか?…いつまで…人を殺せば…」
信康の目には涙が光っていました。
第24話に続きます。