NHK大河ドラマ「どうする家康」の第16話「信玄を怒らせるな」のネタバレとあらすじをご紹介します。
この記事には大河ドラマの内容のネタバレが含まれています。
事前に内容を知りたくない方は、適宜読み飛ばしてください。
どうする家康ネタバレとあらすじ 第16話「信玄を怒らせるな」
4月30日放送予定の「どうする家康」第16話の内容です。
前回の第15話「姉川でどうする!」では、姉川の戦いから浜松入りまでが描かれました。
金ヶ崎の撤退戦をなんとか生き延びた家康は、信長とともに裏切った浅井長政の討伐に動きます。
浅井の本拠地・小谷城は堅固な城であるため、小谷城は攻めずに近くの要所・横山城を包囲します。
横山城救援のため出陣した浅井・朝倉軍と、織田・徳川軍は姉川を挟んで対峙。
そのタイミングで家康に浅井長政から「信長を裏切るように勧める書状」が届きます。
家康は迷いますが、結局信長の先陣として大活躍。
浅井・朝倉軍を撃破します。
戦が終わると、長らく放置していた領地を治めるため、家康は浜松へ向かいます。
浜松で地元の少女らが披露する舞を見ていたところ、踊っていた中の一人が急に家康に襲いかかってきました。
襲ってきたのは、後の功臣・井伊直政でした。
第16話「信玄を怒らせるな」はこの続きから始まります。
近づく武田の支配
幸い家康はかすり傷で済み、暗殺に失敗した少年は生け捕りにされて、浜松城に連行されました。
家康:「なぜわしをねらった?」
家康が尋ねると、「裏切り者の疫病神は遠江から出て行け、民の味方の武田信玄こそ新たな国主にふさわしい」と家康に罵声を浴びせます。
虎松:「遠江の民はみんなお前を恨んでおるわ!」
自らの一存で刃を握ったというこの少年は、きっと遠江の民の姿そのものなのでしょう。
家康:「…わしはそなた達の頼れる領主となってみせる、見ていてくれ」
家康は少年を無罪放免にしました。
しかし、信玄は遠江各地の地侍や民に金をばらまき、想像以上に深く土地に入り込んでいるようです。
このままでは武田に遠江を切り取られてしまう日も近いでしょう。
家康:「えらいことじゃ…」
家康は岡崎城から石川数正、吉田城から左衛門尉を呼び寄せます。
さらに、夏目広次や大久保忠世らの重臣を集めて皆に相談しました。
武田との戦だけは避けねばなりません。
勝つ見込みは十中八九ない上に、「信玄だけは怒らせるな」と信長にきつく言われています。
しかし、わざわざ重臣たちを集めた評定は結局、「地道にコツコツ民の信頼を得ていくしかない」という答えしか出ませんでした。
焦った家康
そんなある日、服部半蔵が浜松城にやってきます。
武田と盟約を結んだ際、人質として差し出した家康の義弟・松平源三郎勝俊(まつだいらげんざぶろうかつとし)が甲斐でひどい仕打ちを受けている、という情報が耳に入ります。
半蔵は、息子の身を案じた母・於大に頼まれて甲斐に忍び入ったようです。
半蔵:「今はお身体もお心も病んでいるように見受けますが、いかがいたしましょう?」
一刻も早く救い出したいのは山々ですが、相手は武田。
そう簡単に手出しできるものではありません。
ところが武田の方は、遠慮なしにどんどん調略を仕掛け、奥三河の作手(つくで)、田峯(だみね)、長篠(ながしの)が寝返ってしまいました。
家康は焦ります。
なすすべもなく駿河を失った今川氏真の二の舞にはなりたくありません。
家康:「越後の国に書状を送るというのは?」
信玄の長年の宿敵・上杉謙信(うえすぎけんしん)と手を組み、武田を囲い込もうという魂胆です。
夏目:「おそれながら、危ういと存じます。間違いなく信玄を怒らせます。」
…夏目の懸念は的中しました。
家康が内密に送った書状は、途中で何者かに奪われてしまいました。
信玄からの伝言
夏目:「信玄に渡ったものと存じます…殿をなじる書状を方々へ送っているようで…」
夏目の報告を家康は虚ろな目で聞いていました。
もはや戦は避けられそうにありません。
怒らせようが怒らせまいが、どうせ信玄は初めから遠江を切り取ると決めていて、ただ時期を見極めているだけだったようです。
家康:「…半蔵を呼べ」
家康はいち早く動きます。
2日後には半蔵が源三郎を浜松城に連れ帰りました。
源三郎は見る影もなく痩せこけていました。
しかも、雪山を素足で逃げてきたため、指の一部を凍傷で失っていました。
家康:「すまぬ、源三郎。わしが悪かった。人質に酷い仕打ちをするとは、信玄はなんたる外道じゃ!」
源三郎:「兄上、それは間違いでございます。」
源三郎は、甲斐の若い侍たちと同様の訓練を受けただけだと言います。
むしろ一番優しく扱われ、信玄の息子の武田勝頼(たけだかつより)などは誰よりも厳しく鍛えられていたと続けます。
そして、家康にすがりつき「信玄から預かったということづて」を耳打ちしました。
家康が源三郎を奪いに来ることを、信玄は既に見抜いていました。
決意
「弱き君主は害悪、滅ぶが民のため。生き延びたければ、我が家臣となれ。」
源三郎が預かった「ことづて」は、信玄からの最後通牒でした。
これを家臣達に伝えると、家康は言います。
家康:「わしの独断では決められぬ、各々が決めて良い。」
左衛門尉:「…皆の衆、どうする?うちの殿はこのとおり、頼りないぞ。」
左衛門尉が口火を切りました。
すると、やれ「情けない」だの、「信玄の方がマシ」だの、「美しい浜松も苦労して手に入れた遠江も岡崎も三河ごと信玄にくれてやろう」だの、家臣団はいつものごとく言いたい放題です。
…しかし、皆の本心が言葉とは反対にあることを、家康は分かっていました。
確認するように皆に問いかけます。
家康:「…戦っても十に九つは負けるんじゃぞ?」
平八郎:「十に一つは勝てる」
平八郎が即答します。
その「一つ」を、信長は実際に桶狭間でやってのけたのではないかと。
しかし、今の家康は信長にも信玄にも何一つ及ばない、と肩を落とす家康に夏目広次が言います。
夏目:「恐れながら殿、その代わりに殿には、この家臣一同がおります。」
家康は家臣たちを見回しました。
夏目の言う通り皆が力を合わせて知恵を出し合えば、きっと信玄と肩を並べることができる…
家康にそう信じさせてくれるほど、皆が強い決意の目をしていました。
第17話に続きます。