NHK大河ドラマ「どうする家康」の第35話「欲望の怪物」のネタバレとあらすじをご紹介します。
この記事には大河ドラマの内容のネタバレが含まれています。
事前に内容を知りたくない方は、適宜読み飛ばしてください。
どうする家康ネタバレとあらすじ 第35話「欲望の怪物」
9月17日放送予定の「どうする家康」第35話「欲望の怪物」の内容です。
前回の第34話「豊臣の花嫁」で、秀吉は家康を上洛させるため、妹の旭を家康の正室に差し出してきました。
旭は前の夫と無理矢理別れさせられて家康に嫁いだため、この縁談にはもちろん乗り気ではありませんでしたが、「豊臣と徳川の間を取り持つ」という自分の立場を理解し、懸命に明るく振る舞います。
それでも上洛しない家康に、秀吉は大政所(※秀吉の母)を人質に出すと告げてきます。
これで上洛しなければ戦しか無い...実質的な秀吉からの最後通告でした。
これを受け、家康は評定を開きます。
戦となれば、先日秀吉のもとに出奔した石川数正の存在がどうしても引っかかります。
「しかし数正は、今出奔すれば秀吉の飼い殺しになることがなぜ分からなかったのか?」
大久保忠世が首をかしげます。
「...覚悟の上で行ったに決まっておるさ」
長年数正とともに家康を支え続けてきた左衛門尉だけは、数正の本心に気づいていました。
今、徳川の内情を知り尽くしている石川数正が秀吉の元へ出奔すれば、徳川は秀吉と戦うことができない...
秀吉の力の強大さを知っていた石川数正は、家康と秀吉との戦を避けさせようとしたのです。
徳川を守るために。
そのことにようやく気づいた家康と家臣一同は、内心では感謝しながら数正へ「あほたわけ」と叫び続けました。
とうとう、家康は上洛することに決めました。
第35話「欲望の怪物」はこの続きから始まります。
上洛
家康一行は、宿となる豊臣秀長(秀吉の弟)の屋敷に入りました。
秀吉:「よう来てくれたの~」
秀吉は公式の会見の前に家康のもとへやってきて、手を取り涙を流します。
家康:「...さような芝居はなしにしましょう。」
家康がほほえむと、秀吉はにやりと返しました。
その後の酒宴で秀吉が酔い潰れると、秀長が真摯な眼差しで話し始めました。
秀長:「信長様が目指したものを受け継げるのは、今や兄と徳川様しかおりませぬ。」
天下一統の志を達成するため、末永く兄を支えてほしいとーーー
妻の寧々といい、弟の秀長といい、秀吉は身内に恵まれている...家康はそう感じました。
次の難題
翌日、諸大名らが集まった大阪城の大広間で、家康は秀吉に膝を折ります。
家康:「徳川三河守家康、関白殿下のもと天下一統のため励みまする。ついては、殿下の陣羽織を頂戴しとうございます。」
つまり、「自分が秀吉の代わりに戦を収める、秀吉には二度と戦場に行かせない」という意味でした。
秀吉:「あっぱれ!武士の鏡である!」
...これは実は事前に申し合わせた茶番劇でした。
祝の儀を終えると、秀吉は九州の島津氏を威圧するため西に向うと話始めます。
そして家康には東の北条を調略するようにと言います。
しかし、家康が北条と和睦を結んだ際、北条に譲ったはずの沼田領には、徳川の与力である真田氏が居座っています。
曲者である真田を説得するのも一筋縄ではいきそうにありません。
気の合う男
務めを終えて、帰国を控えた家康は、大阪城で夜空を見上げ、星を眺めていた男に出会います。
興味を持った家康が話しかけると、南蛮の星座や神話、大地球体説など徳川家中の誰とも出来ないような話がどんどん飛び出してきました。
???:「気が合いそうですな!」
この男は豊臣家の実務を一手に担う切れ者で、豊臣家臣一の変わり者と言われる石田三成という人物でした。
三成:「古い考えに凝り固まっていては、ものの真の姿はつかめませぬ。」
そう語る三成に、家康は新しい風が吹き込んでくるような清々しさを感じました。
表裏比興(ひょうりひきょう)
家康が長い人質時代を過ごした駿府の今川館。
その跡地に家康は駿府城を建てました。
その駿府城へ、悩みのタネである真田昌幸・真田信幸親子がやってきました。
真田親子は、沼田領のことで参じてきたはずですが、いつまで経っても名乗りすら上げません。
左衛門尉改め左衛門督(酒井忠次)が問いただすも、真田昌幸は一向に動じません。
ついには、家康の後ろに飾ってあった花瓶を、
昌幸:「これはいい花瓶だ。信幸、お前にやろう。」
と息子に勝手にあげようとします。
何を馬鹿なことを、と咎める徳川家臣に真田昌幸は、徳川がやっていることもこれと同じだと主張します。
沼田は真田が自力で手に入れたもの、それを徳川が勝手に北条へ渡すことはできない...
家康の参謀、本多正信が「これは関白殿下の指図である」と脅しますが、関白の名に安易にすがると徳川の格が落ちると言い放ち、一向に引きません。
その後、交渉で昌幸は息子・信幸の妻に徳川の姫君が欲しいと条件を出してきました。
家康には適齢の姫がいなかったため断ると、重臣の娘を一旦家康の養女にしてから輿入れする形でも構わぬと言います。
家康と真田昌幸はこのとき初めて会いましたが、昌幸は秀吉が評したように、表裏比興の食えない男でした。
第36話に続きます。