NHK大河ドラマ「どうする家康」の第27話「安土城の決闘」のネタバレとあらすじをご紹介します。
この記事には大河ドラマの内容のネタバレが含まれています。
事前に内容を知りたくない方は、適宜読み飛ばしてください。
どうする家康ネタバレとあらすじ 第27話「安土城の決闘」
7月16日放送予定の「どうする家康」第27話「安土城の決闘」の内容です。
前回の第26話「ぶらり富士遊覧」では、宿敵・武田との最後の戦いが描かれました。
瀬名と信康を失って人が変わってしまった家康。
もはや決着がつき、命乞いしてきた敵方の城兵を、無慈悲にも殲滅します。
平八郎や小平太からみれば、家康は信長の犬に成り下がってしまったように見えました。
そして、ついに織田・徳川連合軍は、武田勝頼を追い詰めます。
勝頼は信長の長男・織田信忠(おだのぶただ)に攻められて自害します。
ようやく武田という仇を討てましたが、トドメを刺したのは織田軍であり、それは織田に花を持たせるために家康が画策したことでもありました。
平八郎:「どこまで織田の足をなめるのか…」
そんななか、戦勝祝として安土への帰り道、家康が各所で信長をもてなす遊覧の旅を決行します。
平八郎と小平太はついに我慢ならず、怒りをぶちまけます。
これを、家康の本心と察した於愛と左衛門尉がたしなめました。
於愛:「殿が、どんなお気持ちで上様をもてなしておられるか…お前たちにわかるのか…」
左衛門尉:「殿には深いお考えがおありなのだと、わしは信じておる。」
…信長を殺す
家康は重臣たちに静かに告げました…
第27話「安土城の決闘」はこの続きから始まります。
ウサギの強さ
先の「富士遊覧の旅」の返礼として、信長は家康らを安土城に招きました。
家康が支度をしていると、於愛が2人の子供を連れてやってきました。
於愛との間に、長丸(のちの2代将軍・徳川秀忠)、福松(のちの尾張清須藩主・松平忠吉)という2人の息子に恵まれていました。
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長丸は3歳、福松は2歳。
信康の二の舞いにならないよう、どうにか生き抜いて欲しいと家康は願います。
家康:「わしに何かあれば、あとは頼む」
…織田にとって、徳川は武田への備えでした。
武田が滅んだ今、家康は厄介な存在だと思われても不思議はありません。
この招待は罠かもしれない…
於愛:「…何か心配事でも?」
於愛は家康の様子にただならぬものを感じ取ったようです。
家康:「ウサギは狼より強いと思うか?」
不意の問いかけに於愛は首をかしげます。
家康:「…そんなことを言っていた者がおってな」
―――ウサギは強うございますよ。狼よりずっと強うございます。
家康のたもとには、瀬名の形見となってしまった木彫りのウサギが入れてあります。
於愛:「狼が強いに決まっています。」
しかし、於愛は続けます。
でも、考えてみたら狼は強いけど数は減っていて、ウサギはたくさんいる。ならば勝ち残っているのは、ウサギのほうなのではないか―――
於愛:「案外、ウサギの方がたくましいのかもしれませぬなぁ」
家康は思わず、於愛の肩をつかみました。
家康:「よう教えてくれた!そなたはたま~に良いことを言う。」
―――あなたなら、できます。
瀬名は、最後に家康に言い聞かすようにそう言いました。
家康:「では、行って参る」
亡き妻に背中を押されたかのように、家康は安土城へと向かいました。
安土城の宴
安土城は、信長がその覇権を天下に示すために作られた壮麗な巨大要塞です。
それを目の前にした家康とその一行は、息を呑みました。
家康たちをもてなすための宴も目を見張る豪華さでした。
信長:「うまいか?」
家康:「は」
しかし、見たこともない料理を緊張しながら食べている家康には、味などわかりません。
そこへ接待役の明智光秀が次の膳を持ってこさせます。
光秀:「淀の鯉にございます。」
鯉を口に運ぼうとした家康は、ふと箸を止め、鼻をひくつかせました。
梅雪:「どうかされましたか?」
同行した穴山梅雪に聞かれ、「いいえ」と答えるものの、家康は鯉を食べるのをためらっています。
そんな家康の様子をみて、徳川家臣、梅雪、信長らが次々と鯉の匂いをかぎます。
光秀:「臭みは一切ございませぬ、日本一の淀鯉といわれるゆえんでございます。」
この日のために心を砕いて準備してきた光秀は、「心外だ」といった様子でそう言いました。
家康:「そうでしょうな…いや、贅沢なものを食べ慣れておりませぬゆえ。頂きます。」
顔をしかめながら食べようとする家康を、信長が止めました。
信長:「臭うならやめておけ、当たったら一大事じゃ」
信長は不愉快そうに光秀を睨みつけます。
光秀は焦りました。
光秀:「臭うはずはありませぬ。徳川殿は高貴な料理に馴染みがござらぬのでございましょう。」
光秀は言ったそばからすぐに自分の失言に気づきましたが、すでに後の祭りでした。
信長は怒って膳を蹴り、光秀に詰め寄ります。
信長:「申し開きはあるか?」
光秀:「…私は、万全の支度を…」
信長は立ち上がり、皆の前でいきなり光秀を殴り倒しました。
信長:「出ていけ!」
光秀は屈辱にまみれながら、何食わぬ顔をしている家康を一瞥して出ていきました。
この不手際により、光秀は家康の接待係の任を解かれ、秀吉の毛利攻めを手伝いに行かされることとなりました。
ウサギと狼
その夜、信長は、家康と2人きりで語り合いたいと御殿へ呼び出します。
酒を飲みながら、さきほどの鯉の話になりました。
信長:「本当に…臭かったのか?」
家康:「明智殿のご処分はほどほどに」
しかし、信長は「使えない者は切り捨てる」と容赦ありません。
家康:「うちは使えんのがようおります、でも、なかなかそうは…」
それがいかん、と信長は眉を潜めます。
信長:「甘く見られれば、寝首をかかれるぞ」
誰も信じるな、信じられるものは己ただ1人―――信長はそう叩き込まれて育ってきました。
家康:「…それならそれでしょうがない」
家康はかつての松平家重臣・鳥居忠吉(忠吉翁)に教えられたことがあります。
家康:「信じなければ、信じてもらえんと。それで裏切られるなら、それまでの器だったのだと。」
信長と違い、家康は1人では何もできません。
これまで生き延びて来られたのは、皆の助けがあればこそでした。
家康:「…京へ入られるのでしょう?一足先に行って、お待ちしております。」
一礼して立ち上がった家康を、信長がにらみます。
信長:「…京で待ち伏せして俺を討つ気か?」
家康の計略は信長に見破られていました。
信長:「図星だな」
腹の中を見せなくなった家康に対し、信長は瀬名と信康のことを話題に出して揺さぶります。
信長:「妻と息子を死に追いやったことを謝って欲しいか?俺は謝らんぞ。くだらぬ。」
大切な人の死をくだらぬと馬鹿にされた家康は、ついに感情をむき出しにして怒ります。
それに対し、数えきれないほどの命を奪ってきた報いは、いずれ必ず受けるだろうと信長は話します。
信長:「俺は構わん、だが、お前には無理じゃろう。俺を支えるのがせいぜいじゃ」
確かに家康は弱い、しかし、弱ければこそできることもあるのではないか…
家康:「弱いウサギが、狼を食らうんじゃ!」
信長:「本当に俺の代わりをやる覚悟があるなら、俺を討て。やってみろ、白兎!」
信長は京へは僅かな供のみを連れて行くと宣言し、自分を討ち取ってみろと言い放ちました。
本能寺へ
約2週間後、信長は宣言したとおり、小姓らわずか100人ばかりの供をつれて安土城を出発します。
一方、家康はすでに家臣一同とともに都入りしていました。
服部半蔵、茶屋四郎次郎の根回しにより、装備をそろえた伊賀者500人ほどを本能寺のまわりに配置できる準備が整っていました。
…数日後、本能寺に炎があがり、「信長が討ち死にした」「徳川様が討ち取った」というウワサが京に流れました。
第28話に続きます。