大河ドラマ「どうする家康」の新キャストが発表され、なだぎ武さんが伊奈忠次(いなただつぐ)を演じることが公表されました。
この伊奈忠次という人物は、どんな人物で、何をした人なのでしょう?
伊奈忠次がしたことは?
伊奈忠次は、武蔵国の小室藩の初代藩主で大名です。
関東の検地、新田開発、河川の改修などを行った人物で、地味ではありますが、江戸幕府の財政基盤の確立に大きく寄与した人物とされています。
それだけではなく、農民たちに炭焼きや蚕の育て方を教えたり、麻・桑などの栽培方法を広めたりして農民からも慕われていました。
「神様仏様伊奈様」と農民から敬われ、現在の「埼玉県北足立郡伊奈町」の町名はこの伊奈忠次に由来しています。
伊奈忠次の治水事業
伊奈忠次は、利根川や荒川の付け替え普請を行い、各地に堤防などを築きます。
関東各所に残る「備前〇〇」と呼ばれる堤防や運河は、伊奈忠次の官位である「肥前守」から取られたものです。
当時の関東は、利根川の氾濫によって、いたる所に湿地や沼地が広がっていました。
この利根川の流れを変える事によって、江戸を洪水から守ることに成功します。
そして、埼玉県北部あたりから農業用水路を開削。
まわりには水田がつくられ、多くの新田が開発されました。
伊奈忠次やその一族によって江戸の治水事業は進められ、諸国からの水運も整備され、江戸の繁栄に大きく寄与しました。
まとめ
伊奈忠次は父が三河一向一揆に加わったため、一度徳川家康の元を離れています。
その後、長篠の戦いでの功績によって帰参するも、仕えた松平信康が謀反の罪で切腹となり、再び出奔。
本能寺の変後の伊賀越えで貢献したため、再び帰参が許されて家康のもとに仕えます。
その後は、代官衆の筆頭となって裏方の仕事を一手に担い、多大な功績を残しました。
豊臣秀吉政権における石田三成をイメージしてもらえば、なんとなく伊奈忠次のポジションが分かるかと思います。
なだぎ武さんがこの役をどのように演じるのか楽しみに待ちましょう。