NHK大河ドラマ「どうする家康」の第18話「真・三方ヶ原合戦」のネタバレとあらすじをご紹介します。
この記事には大河ドラマの内容のネタバレが含まれています。
事前に内容を知りたくない方は、適宜読み飛ばしてください。
どうする家康ネタバレとあらすじ 第18話「真・三方ヶ原合戦」
5月14日放送予定の「どうする家康」第18話の内容です。
前回の第17話「三方ヶ原合戦」では、「三方ヶ原の戦い」が描かれました。
緊迫する遠江・三河で、ついに徳川と武田との戦が始まります。
緒戦は武田軍の連戦連勝。
ものすごい勢いで徳川方の城を落としていきます。
ついに家康の本拠地・浜松城まで迫ってきました。
ここで家康らは「籠城」の策を取ります。
浜松城で武田の攻撃を食い止め、織田信長の援軍を待って一気に攻撃に転じる手筈でした。
しかし、武田軍はなんと浜松城を完全無視して、軍をさらに西へ進めます。
このまま武田軍を放置すれば、遠江・三河は信玄の手に落ちる…
追い詰められた家康は、地の利を生かして「武田軍を三方ヶ原の先の崖道へ追いやる」という奇襲を仕掛けようと城を出ます。
「最強・武田」を討ち取るチャンスとばかりに闘志を燃やして城を出た徳川軍は、坂道を登り、三方ヶ原台地についた途端、凍りつきます。
武田軍は見事な陣を敷いて、徳川軍が来るのを待ち受けていました。
すべては信玄の仕掛けた罠でした。
戦国最強軍団と真正面からぶつかった徳川軍は惨敗。
三方ヶ原は徳川兵の屍で埋め尽くされます。
そしてその夜。
瀬名のいる岡崎城、信長の岐阜城に「家康討ち死にの報」が届けられました。
第18話「真・三方ヶ原合戦」はこの続きから始まります。
討ち取られた「金茶美具足」の将
浜松に留まっていた(井伊)虎松は、草むらに身を隠し、三方ヶ原の凄惨な光景を呆然と見渡していました。
すぐそばを、武田軍の一隊が荷車を引いて通り過ぎます。
虎松はハッとしました。
荷車の遺体は、金茶美具足をまとっています。
そして、荷車の傍らを歩く侍大将の槍の先には、金の兜を被った首がぶら下がっていました。
四面楚歌の信長
信長は、岐阜城の主殿から外の闇を眺めていました。
信長:「やはり、桶狭間など二度とは起こらぬか…」
家康のあっけない死と信玄の圧倒的な強さに、木下藤吉郎もいつになく落ち込んでいます。
西には浅井・朝倉・本願寺、東からは武田。
織田は完全に四面楚歌となりました。
信長:「いずれにせよサル、愉快じゃのう」
危機的状況になればなるほど、信長は高ぶります。
藤吉郎も奮い立ちましたが、同時に「あのワガママで軽はずみな将軍が妙な気を起こさねばいいが」と懸念していました…
絶体絶命の浜松城
浜松城は、戦場から逃げ帰った負傷兵と、手当に駆け回る兵や女たちでごった返しています。
負傷して城へ帰ってきた左衛門尉と石川数正が見張っていると、武田勝頼率いる部隊が現れました。
今攻めかかられたら、ひとたまりもありません。
左衛門尉が数正に策を耳打ちします。
数正は躊躇しますが、かといって他に手はありません。
数正:「城門を開け放て!かがり火を焚いて息を潜めよ!」
「空城の計」
空っぽの城を、さも罠であるかのように見せかけて、敵を惑わせる作戦です。
これに勝頼は戸惑ったようで、いったん攻撃命令を取り下げて、三方ヶ原の陣へ戻っていきました。
この「空城の計」は、息子の勝頼はともかく、おそらく信玄には見破られていたはずです。
しかし、信玄はなぜか浜松城を見逃す気になったらしく、翌朝、武田軍は陣を引き払い、西に向けて出発しました。
数正:「ひとまずは、難を凌いだかと」
数正が報告します。
…仰向けに寝転がって両腕で顔を覆い、悔しさに歯を食いしばって泣いているのは、家康でした。
恩返しの時
前日の夜、三方ヶ原で武田軍の待ち伏せにあった徳川軍は、総崩れとなりました。
絶望的な戦況を見て取った水野信元と佐久間信盛らの織田勢は、いち早く引き上げます。
徳川の家臣団は、散り散りになりながら退却。
浜松城に怪我を負った兵たちが続々と帰還してきますが、その中に家康の姿はありません。
家康は平八郎、小平太、彦右衛門に守られながら三方ヶ原付近の集落に潜んでいました。
周辺には敵兵がうようよいます。
無人の農家の縁の下で息を殺していると、たいまつを手にした誰かが縁の下に潜り込んできました。
現れたのは、浜松城を守っていた夏目広次でした。
夏目:「殿、具足をお脱ぎ下され、早く!」
言うが早いか家康の具足を外し始めます。
家康:「ならん!」
家康は、夏目がしようとしていることを悟りました。
そして、必死に拒みましたが、みんなに力ずくで金茶美具足を脱がされてしまいます。
平八郎が金茶美具足に手をかけようとすると、夏目広次が無理やりそれを奪い取りました。
夏目:「お譲り下され、お主はまだ先じゃ!」
家康の身代わりになるため、一切の迷いなく金茶美具足を身につけます。
押し留める彦右衛門の腕を振り払い、家康は叫びました。
家康:「やめろ、夏目吉信(なつめよしのぶ)!吉信じゃろう?」
…家康が幼い頃、よく遊んでくれた優しい家来がいました。
臆病で弱虫な「竹千代」を褒めてくれ、何かあるたびに励ましてくれました。
夏目:「若はきっと大丈夫。」
家康がいつまでたっても夏目の名前を覚えられなかったのは、下の名前が記憶と違っていたからでした。
25年前、夏目はそばについていながら、幼い若君を織田に奪われるという切腹に値する失態を犯しました。
名前を変えたところで、その罪は消えません。
夏目:「夏目吉信、ようやく殿のお役に立てます!」
今度こそ、主君を守り、恩返しする時…
家康:「吉信!ダメじゃ、吉信!」
家康:「殿!殿が死ななければ、徳川は滅びません。殿はきっと大丈夫!」
そう言って微笑むと、金茶美具足をまとった夏目は、敵兵の声のする方へ駆け出して行きました。
大きな代償
三方ヶ原の戦いで果てた重臣は、夏目だけではありません。
「のんべえの本多忠真」もまた、甥の平八郎に殿を守れと言い残し、壮絶な討死を遂げました。
ボロボロの旗を地面に突き刺し、「ここから先は1歩も通さん!」と武田兵たちに立ち向かったといいます。
愚直で頑固、勇猛かつ忠義の三河武士の見事な最期でした。
家康は懸命に泣きやもうとしますが、涙は湧き出る泉のように止まりません。
家康:「…わしはみんなに生かされた…決して無駄にはせん!」
一方、信玄は東三河の野田城を攻略するなど、西へ侵略を進めていました。
ところが元亀4年4月。
異変が起きました。
武田軍が急に進路を変え、甲斐に引き返し始めたのです。
第19話に続きます。