NHK大河ドラマ「どうする家康」の第11話「信玄との密約」のネタバレとあらすじをご紹介します。
この記事には大河ドラマの内容のネタバレが含まれています。
事前に内容を知りたくない方は、適宜読み飛ばしてください。
どうする家康ネタバレとあらすじ 第11話「信玄との密約」
3月19日放送予定の「どうする家康」第11話「信玄との密約」の内容です。
前回の第10話では、家康に「お葉」という側室ができました。
しかし、それもつかの間。
後に相模の小田原城主・北条氏直の正室となる「督姫」を産んでしばらく経ったある日、「好きな相手ができたから」とお葉は側室をやめてしまいます。
家康は正室・瀬名の本心に気づかないままでしたが、お葉が側室をやめると、瀬名もなんとなく嬉しそうにしていました。
一方、家康を取り巻く戦国時代は大きく動き始めます。
信長は天下をにらみ、甲斐の武田信玄は駿府に矛先を変えます。
元主君の今川家では、裏切り者の粛清が行われていました。
第11話「信玄との密約」はこの続きから始まります。
「徳川」家康
三河平定を成し遂げた家康は、正式に三河の主に任官されることとなりました。
源氏の末裔の松平家であれば、国司として十分な資格をそなえています。
家康:「松平家が源氏の流れなんて怪しいもんじゃ」
官職に興味のない家康はこぼします。
しかし、朝廷と幕府のお墨付きがあれば、領国支配にも他国と戦をするにも都合が良いと左衛門尉たちが口うるさく説得します。
大樹寺の住職・登譽上人(とうよしょうにん)に相談すると、古い家系図に出てくる「世良田」や「得川」という姓が源氏の流れを組むということが分かりました。
ふと家康は昔、今川義元と交わした会話を思い出しました。
「武をもって納めるのが覇道、徳をもって納めるのが王道である…」
家康は源氏の流れをくむという「得川」の「得」という字を「徳」と入れ替え、自身の名字とすることにしました。
徳川家康の誕生です。
将軍不在のため、京の公家に大金を払い、「徳川三河守藤原家康」として従五位下三河守に任ぜられました。
今川領の現状
永禄11年10月、信長は前将軍の弟・足利義昭(あしかがよしあき)を奉じて上洛を成し遂げ、京の都を手中に収めます。
天下布武を実現しつつありました。
一方、甲斐の武田信玄は、駿河遠江の今川、相模の北条との三国同盟を破り、今川領を切り取るつもりとの噂です。
信玄がその気になれば、今川義元亡き後の駿府・遠江は容易く手に入れてしまうでしょう。
信玄に今川領を渡すな、と信長にきつく釘を刺された家康は、武田側に何度も談判を申し入れましたが返事がありません。
とはいえ、武田に目立った動きはないので、「今川攻めは諦めたのかもしれない」と家康たちは呑気に構えていました。
実はこのとき、武田はすでに今川の武将たちを調略し、何時でも駿府を落とせる状態にありました。
武田信玄
その年の冬、急に信玄の方から家康に会うと言ってきました。
当日になり、家康は信濃と三河の国境にある寺でそわそわしながら待っていました。
そこで、来るのは信玄本人ではなく、談判役の家臣2人だと聞かされます。
そのことを聞いた途端、家康は腹痛から解放され、気が大きくなりました。
家康:「わしは出ぬ!左衛門尉、数正、あとは任せた!」
プレッシャーから開放された家康は、平八郎と榊原小平太を連れて森に囲まれた裏庭に行き、寒い中時間をつぶすことにしました。
そこで平八郎が、信玄の正体は「甲斐の虎」などではなく、猫のような貧相な男なのかもと悪口を言います。
家康:「甲斐の猫か!それはいい!」
調子に乗って家康が猫の鳴き真似をしていると、不意に木々が揺れ背後に気配を感じました。
いつのまにか、そこには大男が立っていました。
?:「非礼をお詫びいたす。堅苦しいは場は好きではござらんでな。」
その男は武田信玄でした。
気づけば周囲の木々には、忍者たちが大勢、息を潜めていました。
信玄:「駿河から我らが、遠江からそなたが、互いに切り取り次第。…それでいかがか?」
今川領の分け方に関する信玄からの提案です。
信玄の言い知れぬ不気味さに、家康は声も出せず、かろうじて頷きました。
VSお田鶴
その年の12月6日、武田軍は駿河侵攻を開始します。
と、同時に徳川軍も遠江侵攻を開始しました。
遠江の引間城には、お田鶴がいます。
夫の飯尾連龍が今川氏真に誅殺されたため、今はお田鶴が城の主となっていました。
瀬名は、徳川方につくようにと何度も文を出しましたが、お田鶴からは1度も返事がないままです。
ついに徳川軍は引間城を包囲しました。
家康は和睦を強く望みましたが、お田鶴はこれを拒否します。
家康はいったん陣を引きましたが、その間に武田軍はたった7日で駿府を制圧してしまいました。
もはや猶予はありません。
夜明け、家康がやむなく総攻撃の指示を出そうとした時、城門が開き、なぎなたを手にした甲冑姿のお田鶴と武装した18人の侍女、そして城兵たちが現れました。
お田鶴の清々しい笑顔には、ただひたすらに純粋な今川への愛と忠心が見て取れます。
お田鶴:「かかれー!」
お田鶴の率いる部隊が果敢に向かってきます。
それに向けて徳川軍の弓矢鉄砲が一斉に火を吹きました。
一番の友
雅で美しかった駿府の町。
お田鶴と稽古帰りに団子を食べ、お喋りに花を咲かせ、いつも笑っていたばかりの10代の頃。
瀬名は眠れぬまま、築山の庭で咲き誇っている大輪の椿を見つめていました。
…お田鶴はよく言っていました。
雪の寒さの中であろうと、ひとりぼっちであろうと、凛と咲く椿のような女子になりたい、と…
嫁いでもずっと仲良しでいようと誓い合った一番の友は、きっと世の中に流されずに己を貫いたに違いない…
ふと瀬名はお田鶴の気配を感じて振り向きましたが、そこには白く儚い雪片が舞っているだけでした。
第12話に続きます。