選挙と投票のルールに関する意外な規定と豆知識のまとめ

選挙 政治・経済
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衆議院議員総選挙が近づいてまいりましたので、選挙やその投票に関する意外なルールをまとめてみました。

暇つぶしにご覧ください。

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選挙のルール

選挙運動の期間

選挙運動が出来るのは、公示日~選挙期日(投開票日)の前日までです。

公示前や選挙日当日に駅前で演説したり、選挙カーでアピールしてはいけません。

公職選挙法 第129条 
選挙運動は、各選挙につき、それぞれ第八十六条第一項から第三項まで若しくは第八項の規定による候補者の届出、第八十六条の二第一項の規定による衆議院名簿の届出、第八十六条の三第一項の規定による参議院名簿の届出(同条第二項において準用する第八十六条の二第九項の規定による届出に係る候補者については、当該届出)又は第八十六条の四第一項、第二項、第五項、第六項若しくは第八項の規定による公職の候補者の届出のあつた日から当該選挙の期日の前日まででなければ、することができない。

公職選挙法

長くてわかりにくいですが、要するに「選挙運動は公示の日から選挙日前日までしか出来ませんよ」と言っています。

選挙事務所の数

選挙事務所は1人の候補者につき1ヵ所が基本ですが、場合によっては最高10ヵ所まで設置できる可能性があります。

公職選挙法 第131条
前条第一項各号に掲げるものが設置する選挙事務所は、次の区分による数を超えることができない。ただし、政令で定めるところにより、交通困難等の状況のある区域においては、第一号の選挙事務所にあつては三箇所まで、第四号の選挙事務所にあつては五箇所(参議院合同選挙区選挙における選挙事務所にあつては、十箇所)まで、それぞれ設置することができる。

公職選挙法

政令の規定により、交通困難等の状況がある区域においては、1人の候補者が複数の選挙事務所を設置できることがあります。

なお、上記条文中の「第一号」というのは衆議院議員の小選挙区「第四号」というのは参議院議員の選挙区に立候補する場合です。

「参議院合同選挙区選挙」というのは1票の格差を是正するため、2つの都道府県を1つに合わせた選挙区で行う選挙のことです。

この場合範囲がとても広くなるので、10ヵ所まで選挙事務所が設置できる可能性を認めています。

選挙事務所の場所

前述の通り、選挙日当日は選挙運動は出来ないものの、選挙事務所を設置したままにしておくことは問題ありません。

しかし、その場合、投票所の入り口から300m以内に選挙事務所を置いてはいけません。

公職選挙法 第132条
選挙事務所は、第百二十九条の規定にかかわらず、選挙の当日においても、当該投票所を設けた場所の入口から三百メートル以外の区域に限り、設置することができる。

公職選挙法

なお、これは選挙当日についての規定です。(投票所は選挙当日にしか設置されないので)

投票に向かう人に対してこっそり選挙運動するのを防いでいます。

未成年者の選挙運動

選挙権も被選挙権もない未成年者は選挙運動を行ってはいけません。

公職選挙法 第137条の2 
年齢満十八年未満の者は、選挙運動をすることができない。
②何人も、年齢満十八年未満の者を使用して選挙運動をすることができない。ただし、選挙運動のための労務に使用する場合は、この限りでない。

公職選挙法

2021年現在、20歳未満は未成年ですが、18歳以上であれば選挙権があります。

18歳になれば選挙運動も認められるようになります。

なお、②の意味は、選挙運動自体を18歳未満にさせる事はできないけど、選挙事務所の掃除や備品の管理など雑務の手伝いはセーフですよというような意味です。

戸別訪問は禁止

家を一軒一軒まわって投票のお願いをする戸別訪問は禁止されています。

公職選挙法 第138条 
何人も、選挙に関し、投票を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて戸別訪問をすることができない

公職選挙法

一昔前まで戸別訪問は地域によっては割とよく見られましたが、1952年から全面的に禁止されています。

「警察官が戸別訪問者を摘発するために個人宅前で張り込みをしている姿を選挙前になるとよく見かけた」という方も年代によっては多いかもしれません。

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投票のルール

投票所の開閉時間

投票所は午前7時から午後8時まで開かれています。

これは法律で決まっています。

公職選挙法 第40条
投票所は、午前七時に開き、午後八時に閉じる。ただし、市町村の選挙管理委員会は、選挙人の投票の便宜のため必要があると認められる特別の事情のある場合又は選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合に限り、投票所を開く時刻を二時間以内の範囲内において繰り上げ若しくは繰り下げ、又は投票所を閉じる時刻を四時間以内の範囲内において繰り上げることができる。

公職選挙法

基本的には7時~20時ですが、特別の事情があれば時間をある程度ずらす事ができます。

その判断は各市町村の選挙管理委員会が行います。

選挙日当日に18歳なら投票可能

現在、18歳以上の方に選挙権がありますが、この基準となる日は選挙日です。

公職選挙法 第43条
選挙の当日(第四十八条の二の規定による投票にあつては、投票の当日)、選挙権を有しない者は、投票をすることができない。

公職選挙法

こちらに関しては別記事で詳しく書いてありますので、よかったらこちらをご覧ください。

投票用紙には点字で書いても有効

投票用紙には点字を書いても有効です。

投票所には点字投票用の用紙も準備されています。

公職選挙法 第47条
投票に関する記載については、政令で定める点字は文字とみなす。

公職選挙法

自分の名前を書いてはならない

投票用紙に書く名前は、候補者の名前だけです。

日本では公正を期すために、秘密選挙という方法が取られています。

投票用紙に自分の名前を書いてしまうと、誰が誰に投票したのかわかってしまいますので、自分の名前を書くことが禁止されています。

公職選挙法 第46条
④投票用紙には、選挙人の氏名を記載してはならない。

公職選挙法

なお、自分の名前を書いた場合、「候補者でない者の氏名を書いた」とされ無効票になります。

無効票になる場合

  • 決められた投票用紙を使用しない場合
  • 候補者以外の者を記載した場合
  • 2人以上の候補者の名前を記載した場合
  • 候補者の氏名を自署しない場合
  • 候補者の氏名の他に余計な情報を記載した場合(職業、身分、住所、敬称の類ならOK)
  • 誰の名前を書いたのか判別できない場合

などの場合に投票が無効とされます。

公職選挙法 第68条(一部抜粋)
衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙以外の選挙の投票については、次の各号のいずれかに該当するものは、無効とする。
①所定の用紙を用いないもの
②公職の候補者でない者又は第八十六条の八第一項、第八十七条第一項若しくは第二項、第八十七条の二、第八十八条、第二百五十一条の二若しくは第二百五十一条の三の規定により公職の候補者となることができない者の氏名を記載したもの
③第八十六条第一項若しくは第八項の規定による届出をした政党その他の政治団体で同条第一項各号のいずれにも該当していなかつたものの当該届出に係る候補者、同条第九項後段の規定による届出に係る候補者又は第八十七条第三項の規定に違反してされた届出に係る候補者の氏名を記載したもの
④一投票中に二人以上の公職の候補者の氏名を記載したもの
⑤被選挙権のない公職の候補者の氏名を記載したもの
⑥公職の候補者の氏名のほか、他事を記載したもの。ただし、職業、身分、住所又は敬称の類を記入したものは、この限りでない。
⑦公職の候補者の氏名を自書しないもの
⑧公職の候補者の何人を記載したかを確認し難いもの

公職選挙法

非常に長い条文なので一部だけ抜粋しています。

要するに、投票所で渡された投票用紙に、票を入れたい人の名前を1人だけ書いて投票箱に投函してくださいということです。

(※なお、比例の場合はまた別の規定があります。)

敗者復活

ちょっと敗者復活とは意味が違うかもしれませんが、投票所で暴れたりしてつまみ出された人は最後になって投票できるという規定があります。

公職選挙法 第60条
投票所において演説討論をし若しくはけん騒にわたり又は投票に関し協議若しくは勧誘をし、その他投票所の秩序をみだす者があるときは、投票管理者は、これを制止し、命に従わないときは投票所外に退出せしめることができる。

第51条
第60条の規定により投票所外に退出せしめられた者は、最後になつて投票をすることができる。但し、投票管理者は、投票所の秩序をみだる虞がないと認める場合においては、投票をさせることを妨げない。

公職選挙法

邪魔した人からも選挙権は奪わないという姿勢の条文です。

開票は投票当日でなくてもいい

通常、投票と開票は同じ日になされることがほとんどですが、法律上は投票の次の日の開票でもOKとなっています。

公職選挙法 第65条
開票は、すべての投票箱の送致を受けた日又はその翌日に行う。

公職選挙法

といっても、全国民が早く結果を知りたいでしょうし、投票箱を1日ほったらかしにしておけば不正のおそれも高まりますので、わざわざ翌日にまわす必要はないとも言えます。


以上、選挙や投票に関するマイナーなルールのまとめでした。

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