現在、所得税の最高税率は45%、住民税は10%でこの2つの税金の合計は55%です。
しかし、かつては所得税75%、住民税は18%で合計93%という時代がありました。
この最高税率が下がるきっかけを作ったのが、司会者・女優として有名な「黒柳徹子さん」だとされています。
黒柳徹子さんが所得税の最高税率を下げた?
「黒柳徹子さんが所得税の最高税率を下げるきっかけになったかもしれない」と言うのは事実です。
もちろん、国がハッキリ認めたわけではないので「かもしれない」ですが、それを裏付ける話があります。
黒柳さんは、1983年から1985年まで3年連続で「高額納税者ランキング俳優部門」で1位でした。
当時は石原裕次郎さんや森繁久彌などの人気が絶頂のころでしたので、そのトップスターを抑えての優勝はそれだけでもすごいことです。
ですが、さらに驚くことに1985年には政府の「税制調査会」に参考人として呼ばれます。
黒柳さんが税制調査会で意見
黒柳さんが税制調査会に呼ばれたのは、高額納税者の意見を聞くための参考人としてです。
当時は所得が8000万円以上であれば、最高税率が課されていました。
当時、黒柳さんは収入の90%以上を税金として払っていたわけです。
調査会の場で、黒柳さんは「1時間のテレビ番組のうち、何分か話したら後は税金」「原稿用紙を2行ほど書いたらあとの18行はすべて税金」と悲しげに主張しました。
税金が高すぎて勤労意欲を失うことがあるので最高税率を下げてほしいと丁寧に意見を述べられたそうです。
黒柳さんの意見後、税率が下がる
黒柳さんが意見を述べられたのが1985年のこと。
その2年後の1987年、所得税の最高税率は60%まで下がりました。
日本では、税金は2年おきに見直すという慣習があるので、このときの黒柳さんの主張が取り入れられて所得税の最高税率が下げられた可能性は高いです。
現在、所得税が45%まで下がったきっかけは、黒柳徹子さんが作ってくれたのかもしれません。