ロシアの国防省は、ロシアの海軍が「ツィルコン」と呼ばれるミサイルの発射実験を行なったと発表しました。
もしこの「ツィルコン」がウクライナとの戦闘に使用されれば、ロシアが一気に有利になるだろうと言われています。
このツィルコンというミサイルはどのような兵器なのでしょうか?
ツィルコンとはどんなミサイル?
ツィルコンはロシアが現在開発中の「超音速対艦巡航ミサイル」です。
スクラムジェットエンジンというエンジンを使用しており、核弾頭を搭載することも可能なミサイルです。
その特徴は、何と言っても速度にあります。
マッハ8~9もの速度を出すことが出来ます。
これは、同じような軌道で飛行する、アメリカの持つ巡航ミサイル「トマホーク」の11倍もの速さです。
低い軌道を超高速で飛行するため、現在の技術では撃墜することが不可能と言われています。
また、「ミサイルが速い」ということは、「被弾した際の威力も大きい」ということです。
先程のトマホークミサイルと比べると242倍もの運動エネルギーを持つと言われます。
航空母艦(空母)でさえ、一撃で破壊できるほどの威力を持っています。
ツィルコンの名前の意味は?
ところで「ツィルコン」とは聞き慣れない名前ですが、どういう意味なのでしょう?
これはおそらく「ジルコン」と呼ばれる鉱物の名前から来ているのではないかと思われます。
(特に公式な発表があるわけではありませんが、ロシア語の文字が一緒です。)
この「ジルコン」という鉱物は、天然で産出した場合、ウランやトリウムなどの核燃料の原料となる物質を含んでいます。
ミサイルの「ツィルコン」には核弾頭を搭載可能であることを考えると、もしかしたら核兵器としての使用を想定してこの名前を付けたのではないかと少々怖くなります。
現在開発中とのことですが、ウクライナ侵攻が始まる前の2021年11月に、プーチン大統領は2022年中に海軍へ配備することを発表しています。
ツィルコンがウクライナとの戦闘に使用されれば、戦況を大きく変えてしまうかもしれません。
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