全部大泉のせいとはどういう意味?鎌倉殿の13人上総広常の事件

北条義時 映画・ドラマ
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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第15回、「足固めの儀式」で衝撃的な展開が起こりました。

予想外の展開に戸惑う人が多く、「全部大泉のせい」というキーワードが一気に拡散しました。

この「全部大泉のせい」とは一体どのような意味でしょうか?

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「全部大泉のせい」とはどういう意味?

「全部大泉のせい」という言葉は、「大泉洋さん演じる源頼朝が佐藤浩市さん演じる上総広常を謀殺した」ことから広まりました。

スパイとして潜り込んだ上総広常

鎌倉では源頼朝を排除しようというクーデターが御家人によって起こされようとしていました。

クーデターの気配を感じ取った源頼朝の側近たちは、対策の一つとして「上総広常(演:佐藤浩市)」をスパイとして送り込んでいました。

これを提案したのは「大江広元(演:栗原英雄)」で、北条義時(演:小栗旬)が上総広常にスパイになることを頼んでいます。

同じくスパイとして潜り込んでいた梶原景時(演:中村獅童)が御家人たちに囚われ、身動きができないなか、広常は送り込む軍勢を少数にするなど、頼朝にとって有利になるように動きます。

最終的に広常の号令でクーデターは中止、事態は一件落着したかに見えました。

頼朝の真意

ところが、クーデターが起こりそうなときに「今、やめれば許す」と言っていた頼朝が、事件が収まったあとになって「謀反をを企てた者を完全に許すことは出来ない」と言い始めます。

そして、「代表で一人死んでもらうことにする」とまで言い出しました。

その「一人」に選ばれたのが「上総広常」です。

広常に協力をお願いした北条義時は、猛反対します。

こちらがお願いしてスパイとして潜り込んでいたのに、クーデターの責任全部を一人で取らされようとしているわけですから当然です。

しかし、頼朝は謀反に加わったことには違いないと、頑なに広常を斬ろうとします。

実は「上総広常をスパイとして送り込ませる」という案は頼朝が提案したものでした。

頼朝は、配下の御家人のなかで最大勢力である広常を常に警戒していました。

東国支配の宣旨が降りたこともあり、「関東の有力者上総広常」を排除し、関東の「足固め」を模索している最中でした。

そこにクーデター未遂事件が起こります。

頼朝はこの事件を利用して広常を亡き者にしようとしていたのです。

上総広常の謀殺

その後、北条義時の必死の説得も振り切り、頼朝はすごろくの席で梶原景時に上総広常を切らせます。

広常は北条義時・源頼朝に助けを求めようとしますが、後ろから梶原景時にとどめを刺されます。

途中、北条義時は我慢ができず、広常を助けようと動き出しますが、すぐに頼朝から「動けばお主も斬る」と言われ止められます。

その様子を見ていた上総は、すべてを理解したような表情を見せ、息絶えます。

その場に集まっていた御家人たちは呆然。

頼朝は「謀反人上総広常は成敗した。」と演説を初めます。

広常の謀殺を目の当たりにした御家人たちはひざまずき、頼朝にさらなる忠誠を誓うしかできませんでした。

上総広常の甲冑から紙が

上総広常の謀殺後、遺品の整理をしていく中で、甲冑の中から紙が見つかります。

何か字が書かれていましたが、それは子供の書いたような字でした。

前回までのドラマの中で、「広常は字が書けないので都に上ったときのために字の練習をしている」というシーンがありました。

その紙の文字は上総広常のものであることが分かります。

「字が読めない」と頼朝は義時に紙を渡して読ませます。

内容は広常が頼朝に忠誠を誓い、頼朝の繁栄を願うものでした。

頼朝は動揺しながらも「あれ(上総広常)は謀反人じゃ」と自分に言い聞かせるようにつぶやきます。

泰時誕生

その後のシーンで北条義時の妻、八重(演:新垣結衣)が子を出産します。

これが後に「日本屈指の名宰相」と呼ばれるようになる第三代執権「北条泰時」です。

泰時は「御成敗式目」という有名な法律を作った人物です。

この泰時が生まれ、泣き声をあげるのですが、少し普通の赤ん坊の泣き声とは違っていました。

よく聞くと「ぶえい、ぶえい」と聞こえます。

謀殺された上総広常は、常日頃から源頼朝のことを「武衛(ぶえい)」と呼んでいました。

広常の生まれ変わりなのか、師匠のような存在だった広常を失い悲しみに暮れた北条義時の幻聴なのかはわかりませんが、義時はその赤ん坊の泣き声を聞いて泣いていました。

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なぜ全部大泉のせいという言葉が広まったの?

この回を見た方は、源頼朝(大泉洋)に対して怒りが湧いてきたのではないでしょうか?

それは、北条義時を演じていた小栗旬さんも同様でした。

感情移入しすぎて「大泉洋さんが撮影現場で使用しているマスク」に「全部大泉のせい」と書いたそうです。

上総広常の謀殺があまりにも衝撃的だったため、これが瞬く間に広まりました。

ドラマの中の源頼朝を通り越して、それを演じる大泉洋さんにまで怒りが突き抜けています。

それほど大泉洋さんの演技が上手だったとも言えそうです。

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史実は「全部頼朝のせい」だったのか?

「本物の上総広常」は無礼で横暴なところがある人物だったようです。

頼朝との関係は対立していたとも、改善したとも言われていてハッキリわかっているわけではありません。

謀反を疑われ、すごろくの最中に梶原景時に斬られた」、「遺品の鎧の中から頼朝の武運を祈る文書が見つかった」というのは事実です。

頼朝は上総広常を謀殺したことを後悔し、捕らえていた広常の親戚を許したとされています。

もしかしたら本物の上総広常も、全部頼朝のせいで亡くなってしまったのかもしれません。

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