ロシア軍の侵攻を受け、ウクライナ南東部のマリウポリがロシア軍によって制圧されようとしているという報道がなされました。
ウクライナ側の兵士達は、「アゾフスタリ製鉄所」を最後の砦として徹底抗戦をしています。
そんななか、ロシアのプーチン大統領は早々と「ロシア軍によるマリウポリの掌握」を宣言しました。
同時にアゾフスタリ製鉄所に向けて行われる予定であった総攻撃を中止する命令も出しています。
この理由は何でしょう?
アゾフスタリ製鉄所への総攻撃を中止したのはなぜ?
アゾフスタリ製鉄所への総攻撃を中止したのは、「総攻撃無しでも勝負はついた」とプーチン大統領が判断したからです。
具体的には、次の理由のためだとされています。
兵糧攻めで自軍の被害を少なくするため
「マリウポリでのロシア軍の勝利が確定した」とプーチン大統領が判断したことが窺えます。
あとは自軍の被害を少なくするために、総攻撃ではなく兵糧攻めに切り替えたということでしょう。
「取り囲むことができる」ということは、アゾフスタリ製鉄所以外はロシア軍が制圧したという情報が正しい可能性が高いです。
和平交渉の可能性を残すため
ウクライナのゼレンスキー大統領はかねてより、「マリウポリの兵士が全滅したら、和平交渉の道はない」という趣旨の発言をしています。
このためもあってか、ロシア軍はアゾフスタリ製鉄所に立てこもるウクライナ兵に対して、何度か投降勧告をしています。
ロシア軍も予想外の長期戦を強いられる形になっていますので、プーチン大統領としても、和平交渉の道がなくなることは望んでいないのかもしれません。
製鉄所に価値を見出しているため
ウクライナの兵士たちが立てこもるアゾフスタリ製鉄所は、ウクライナ最大の製鉄所です。
ヨーロッパでも最大級の製鉄所だとされています。
また、もともとはソ連の幹部が造った製鉄所でもあるため、製鉄所自体に何らかの価値を見出している可能性もあります。
現に今回のように地下施設に立てこもれば、なかなか攻略できないということが明らかになりましたので、軍事目的での利用価値というのもあるかもしれません。
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