選挙があると「当選確実」という言葉を聞く機会がたくさんあります。
この「当選確実」とは「当選したことが確定した」という公式な発表ではありません。
ではこれは一体何なのでしょう?
「当選確実」は報道機関が出している情報
当選確実とは選挙管理委員会の公式な発表ではなく、報道機関が独自に出している情報です。
出口調査という言葉を聞いたことがありますか?
あれはこの当選確実を発表するための調査の一つです。
投票所の出口で聞き取り調査を行い、その調査結果や他の情報に基づいて当選確実が発表されるという仕組みです。
選挙を主催する立場である選挙管理委員会が発表する正式な選挙結果ではなく、報道機関が独自に発表する情報ですので、当選確実が報道されたからといって当選したとは限らないと言えます。
報道機関の入念な調査の上、当選が間違いないと判断されればその時点で当選確実の報道が流れます。
実際に決定した時は「当選」と言う言葉を使うのが一般的
開票がすべて終わったら誰が当選したのか結果が出ます。
結果が出たら、「〇〇氏が当選しました。」という言葉を使って報道されるのが一般的です。
この時点では開票がすべて終わっていますので、この当選という言葉を使う時は、その人が当選したことに間違いがないときです。
ですので、非常にややこしいですが、「当選確実」という報道がされた時はまだ当選は確実ではなく、「当選」という言葉が使われた時は当選が確実ということになります。
なお、報道機関は当選確実という言葉を使う時は相当に注意を払っています。
データを入念に確認して、間違いないと判断しない限り当選確実という言葉は使いません。
そのため、最近では「当選確実」と報道された場合のほとんどは、その人が「当選」します。
当選確実と自信を持って報道したにもかかわらず、結果が違ったとなれば報道機関としての信用がガタ落ちしてしまいます。
特に、選挙報道のような公的で重要性が大きい場面での誤報は、報道機関として非常に大きなミスとなります。
開票が始まってすぐの8時ごろに当選確実が出ることもあれば、開票作業が終盤になっても出ないことがあるのは正確性を第一にしているからです。
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