タリバンとは「国際テロ組織」に認定された過激組織
タリバンとはアフガニスタンで活動するスンニ派過激組織です。
日本の公安調査庁はタリバンを「国際テロ組織」として位置づけています。
「国際テロ組織」を法的に定義する合意などはありません。
また、指定されたテロ組織の多くも「テロを起こしているのではなく、自分達の目的を達成するために軍事行動をしている」との認識なので、「テロ組織」に明確な定義はありません。
そのため「タリバンが国際テロ組織に認定されている」というのは「日本政府はタリバンを国際的なテロ組織であると認識している」といった意味になります。
2008年にはNGOボランティアの日本人がタリバンに拉致され殺害される事件が発生しました。
タリバンの広報は犯行を認めた上で、「たとえ復興支援が目的であっても、アメリカに協力して、アフガニスタンを訪れる外国人はすべて敵だ」との声明を出しています。
このタリバンですが、「アフガニスタン・イスラム首長国」を名乗り、1996年から2001年までアフガニスタンを統治していました。
その際に多くのアフガニスタンの人々を残酷に扱ったことで国際的に非難されています。
アルカイダとつながり領土を失う、政権の回復が目的
2001年にアメリカ同時多発テロを起こしたウサマ・ビン・ラディンのアルカイダとも繋がりがあり、その思想に影響を受け、過激思想に傾倒していったと言われています。
テロの後にアメリカがアルカイダの幹部の引き渡しを求めた所、タリバン政権はこれを拒絶しています。
この拒絶を受け、アメリカを始めとする有志連合諸国がアフガニスタンへ攻撃を開始、タリバン政権は領土の大半を失います。このときタリバンは政権を失いますが、逃げた幹部たちも数多くいました。
失った領土と政権の回復が今回のタリバンによるアフガニスタン侵攻の目的です。
現アフガニスタン政権はアメリカの傀儡であるとみなし、現政権を打倒したのち「アフガニスタン・イスラム首長国」による政府を樹立するため侵攻を行っています。
現在、アフガニスタン全土が支配下に入ったとのタリバンの声明が報道されています。
今後の動向に注目が集まります。
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