韓国の調査船が、竹島周辺の海域で海洋調査を行ったことが報道されました。
日本側の許可なく「日本が主張する排他的経済水域内」で調査を行ったということで、日本の外務省が強く抗議をしています。
以前からよく領土問題で名前の挙がる「竹島」ですが、この領土問題はどのようなもので、日本と韓国はそれぞれどのような主張をしているのでしょうか?
竹島問題とは?
竹島問題とは、「竹島(韓国名:独島)が日本と韓国どちらの領土なのか」を争う日本と韓国の間の領土問題です。
竹島(独島)は、以前は無人島でしたが、現在は韓国の警備員が常駐しており、韓国が実効支配しています。
これを不当だとして日本政府は毎年韓国に抗議文を提出し、国際司法裁判所での決着を提案していますが、韓国側は「竹島(独島)は韓国の領土で間違いないので争いは存在しない」との立場をとり、日本側の要求には一切応じていません。
双方主張を曲げず、第二次世界大戦後数十年、同じ状況が続いています。
竹島の位置はこちらです。
少々分かりづらいので、地図を拡大してみてください。
ちょうど日本と韓国の中間地点あたりに位置します。
地図を見てもらうと分かる通り、竹島自体は小さな島で、植物も草が生える程度で竹木すら生えていません。
人が居住するためというわけではなく、周りの海で漁業や国防などをしやすくするため、日本・韓国の両国は領有権を主張しています。
竹島に関する日本の主張
竹島に関する日本の主張は次のようなものです。
- 江戸時代にはすでに幕府公認の停泊地として利用されていた。
- 1905年、明治政府が正式に閣議決定で竹島を島根県の管轄としている。
- 第二次世界大戦までは朝鮮半島全体が日本の統治下にあり、その後、朝鮮半島を放棄した際も竹島は放棄していない。
韓国側が主張の根拠として示す文献や地図には「独島(竹島)」という文字が出てきません。
「于山島」と呼ばれる島が現在の独島(竹島)のことだと韓国は主張していますが、「于山島」は史料によって位置も大きさもバラバラであるため竹島と同一視することは出来ないというのが日本の立場です。
竹島に関する韓国の主張
竹島に関する韓国の主張は次のようなものです。
- 1696年には韓国の「安龍福」という人物が竹島から日本人を追い出し、幕府に抗議をしている。
- 「1905年の明治政府による竹島編入の閣議決定」は韓国侵略の一環であり無効。
- 竹島は「李承晩ライン」の韓国側に存在する。
なお、李承晩ラインとは、第二次世界大戦後、韓国初代大統領の李承晩が設定した海洋境界線のことです。
この境界線は李承晩が一方的に設定したもので、日本の同意はありません。
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