首相公邸とは?
「首相公邸」とは、首相が住む官舎のことです。
簡単に言うと「国が作った内閣総理大臣が住むための家」のことです。
公邸に住むかどうかは首相自身の判断によりますので、別に必ず公邸に住まなければいけないわけでもありません。
実際、前首相の菅義偉氏は議員宿舎に住んでいましたし、その前の安倍首相は私邸で暮らしていました。
現在使われている首相公邸は2代目で、建築されたのは1929年とかなり古く、2003年から2005年にかけて改築が行われています。
しかもややこしいことに、現在の「首相公邸」は「旧首相官邸」として使われていた建物です。
「初代の首相公邸」は、1936年に起きた「二・二六事件」で人が住むことができなくなるほど荒れていました。
しかもその前にも同じ場所で五一五事件で犬養毅氏が殺害されています。
そこを佐藤栄作首相が修理して住みましたが、「五一五事件」「二・二六事件」で人が亡くなった家屋に住むのは抵抗があったのか、「首相が公邸に住む」という習慣は根付きませんでした。
その後、小泉純一郎首相が「旧公邸を取り壊し」、「旧官邸を改築し新公邸として再利用」、「新官邸を建設する」という一連の事業をやってのけます。
首相官邸とは?
ところで、「首相公邸」とそっくりでややこしい「首相官邸」とは何のことでしょうか?
「首相官邸」は「首相が執務を行う庁舎」のことです。
簡単に言うと、「首相公邸」は「首相の家」、「首相官邸」は「首相の仕事場」ということです。
閣議なども「官邸」で行われていますね。
ちなみにアメリカのホワイトハウスは「公邸」と「官邸」両方として使われています。
つまりホワイトハウスには大統領が住んでいるし、そこで仕事もしています。
日本の現在の官邸は2002年に完成しています。
公邸とは違って旧建物を再利用するのではなく、新築建物として作られました。
「首相公邸」の幽霊の噂
現在の「首相公邸」は「旧首相官邸」として使われていた建物をリフォームした建物です。
そしてそこは、「五一五事件」、「二・二六事件」の舞台ともなりました。
五一五事件では警官一名と当時首相だった犬養毅氏が殺害されています。
二・二六事件では、当時の岡田啓介首相を狙った青年将校が、首相の秘書官であった松尾伝蔵氏とその場にいた警官4名を旧首相官邸で殺害しています。
7名もの死者が出ているうえ、襲撃でボロボロになった建物を再利用したのはすごいですが、そのためか「首相公邸には幽霊が出る」という噂がよくされます。
森喜朗元首相は、夜中に不思議な足音を聞いたと言っており、次の小泉純一郎首相に幽霊に気をつけろとアドバイスを残しています。
なお、小泉首相はそれを聞き入れお祓いをした所、幽霊を目撃することはなかったそうです。
麻生太郎元首相は昔はよくお化けが出たという話をしていますし、鳩山由紀夫元首相の奥さんは、幽霊を見たとはっきり証言をしています。
安倍元首相や菅前首相も幽霊の噂をよく聞くと言っていましたし、第2次安倍内閣は、幽霊の噂について「承知していない」とする答弁書を閣議決定しています。
真偽はともかく、首相やその周辺の人達の中でよく話題にはのぼっているようです。
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