ロシア軍がウクライナで軍事行動を行っている事に対して、各国はSWIFT(スイフト)排除の制裁を検討しています。
SWIFT(スイフト)とは?
SWIFT(スイフト)とは「国際銀行間通信協会」のことで、ベルギーにある協同組合です。
また、「この協同組合から提供されるネットワークシステム自体」も同じくSWIFT(スイフト)と呼ばれます。
今回各国が検討しているのは、「ロシアをこのネットワークシステムから排除」するかどうかについてです。
SWIFTは現在、国際金融取引に活用され、「これに加盟していなければ貿易が出来ない」と言われるほど重要なシステムとです。
1日の決済額は(2022年現在で)約5兆ドルとも言われています。
SWIFT(スイフト)排除するとどうなる?
SWIFTから排除されると、世界中の金融市場にアクセスすることが困難になります。
SWIFTは現在、国際貿易において資金を送金する場合(代金を支払う場合)の標準的なシステムとなっています。
そのため、貿易(輸出入)が難しくなるという不都合がまずは考えられます。
また、金融市場へのアクセスが困難になりますので、「投資ができなくなる」、「外国から借り入れができなくなる」など規模の大きな経済活動が大幅に制限されることになります。
しかし、SWIFTは国際貿易の標準的なシステムではありますが、SWIFTから排除されても、完全に決済自体ができなくなるわけではありません。
この場合、「制裁を課していない国の銀行経由」であれば、決済を行うことは可能です。
ロシアにSWIFT(スイフト)排除をした場合の効果は?
上記に挙げたように、SWIFTから排除されると、ロシアの企業や個人が貿易、借り入れ、投資などの経済活動が難しくなります。
「制裁を課していない国の銀行経由」で取引を行うにしても、経費や危険性はSWIFTを使用するより高くなる可能性が高いです。
その結果、「ロシアの経済が悪くなること」が当然予想されます。
ロシアの通貨「ルーブル」が暴落すると予測する専門家もいるようです。
経済が疲弊すれば、当然軍事費にも影響がでるはずですので、軍事行動を抑止する効果はあります。
その一方で、「ロシア国民の生活が苦しくなる」「ロシアと取引をする場合にコストがかかる」「経済制裁に怒ったロシアが何らかの制裁を仕掛けてくる」という不安材料もあるのが、今回のロシアのSWIFT排除です。
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