昔は今よりも規制のゆるい時代でした。
ちょっとお酒を飲んだくらいなら、普通に車で帰っていたような時代の話です。
選挙に関しても、今考えると結構な不正がよく行われていました。
飲食物の提供
選挙でお金を渡して投票してもらうと公職選挙法違反となって、逮捕され当選も取り消されます。
「だったら食べ物を配ろう」という人が30年ほど前までたくさんいました。
選挙事務所を訪ねてきた人に弁当やお酒を配ります。
有権者が選挙事務所を訪ねれば、ただで飲み食いができるということが普通に行われていました。
ところによっては、選挙事務所を「(候補者の名前)レストラン」「(候補者の名前)食堂」と呼んでいた地域もあります。
警察も見て見ぬふりをしていました。
これでは現物支給で買収していることと変わりがありませんので、現在では禁止されています。
今では選挙事務所を訪ねて来ても、お茶やお菓子程度のものしか出してはいけません。
The買収
もう一つ昔行われていた選挙運動の不正を紹介します。
これは完全に買収です。
まず後援会の人などが、戸別訪問をして家にあがり、「この先生をお願いします」とお願いをします。
そして座布団の下に相手にわかるように封筒を置いて帰るそうです。
相手が「忘れ物がありますよ」と言えば、「失礼しました、忘れていました」といい回収します。
相手が封筒に気づいておきながら、何も言わなければ買収成功です。
封筒の中身は2~3000円ほどだそうですが、「受け取った人は投票してくれる」ということで、票がある程度読めていたそうです。
まさに買収そのもので、結構ブラックな方法です。
もちろん今やるとアウトです。いや、昔でも余裕でアウトです。
そもそも戸別訪問自体が禁止されています。
しかし、この方法が使われていた当時も法律的には戸別訪問が禁止されていたはずなのですが…
まあ、あまりうるさく取り締まったりはしていなかったのでしょう。
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