2021年10月31日に衆議院総選挙が行われますが、その際、最高裁判所裁判官国民審査も同時に行われます。
これは衆議院総選挙と同時に最高裁判所の裁判官が適任かどうかを国民に問う制度ですが、制度発足以来一度もこれによって罷免された裁判官はいません。
制度としては、辞めさせたい裁判官がいる場合、投票用紙の裁判官の名前の上に「✕」をつけるといったもので、何も書かなかった場合は「罷免の意志がない」ということで続投に賛成したことになります。
そもそも情報が少なくて判断しようがないから✕をつけないという声も多く聞かれます。
過去に衆議院総選挙を経験した方は、いきなり知らない人の名前が書かれた投票用紙を渡されて、良く分からないから何も書かずにそのまま投票箱に入れたという経験をされたことがあるのではないでしょうか?
そこで、2021年の最高裁判所裁判官国民審査に向けて、各裁判官の情報をまとめました。
国民審査の参考にお使い下さい。
目次
2021年に審査の対象になる最高裁判所裁判官
- 深山卓也(67歳)
- 岡正晶(65歳)
- 宇賀克也(66歳)
- 堺徹(63歳)
- 林道晴(64歳)
- 岡村和美(63歳)
- 三浦守(65歳)
- 草野耕一(66歳)
- 渡邉惠理子(62歳)
- 安浪亮介(64歳)
- 長嶺安政(67歳)
各裁判官の主な裁判での判断
夫婦別姓について
「夫婦が別々の姓を名乗ることを認めない民法の規定」が憲法に違反するかどうか
- 合憲
- 深山卓也
- 林道晴
- 岡村和美
- 長嶺安政
- 違憲
- 三浦守
- 草野耕一
- 宇賀克也
※堺徹 岡正晶 渡邉惠理子 安浪亮介は当時未就任
2019年参議院選挙「1票の格差」
2019年7月に行われた参議院選挙で1票の格差が最大3.002倍であったことが、憲法に違反するかどうか
- 合憲
- 深山卓也
- 林道晴
- 岡村和美
- 草野耕一(条件付合憲)
- 違憲
- 宇賀克也
- 三浦守 (違憲状態)
※長嶺安政 堺徹 岡正晶 渡邉惠理子 安浪亮介は当時未就任
米軍基地移設に伴う辺野古サンゴ移植訴訟
アメリカ軍基地の移設をめぐり、国が沖縄県に対してサンゴの移植を許可するように指示したのは違法だとして沖縄県が国を訴えた裁判
- 国側の主張を認める
- 林道晴
- 長嶺安政
- 沖縄県側の主張を認める
- 宇賀克也
「表現の不自由展」施設利用
「表現の不自由」をテーマとした展示会の開催にあたり、大阪の施設が利用予約を取り消したことに対して主催者側が違法であるとして大阪府を訴えた裁判
- 施設の利用を認めるべきである(主催者側の主張を認める)
- 宇賀克也
- 林道晴
- 長嶺安政
以上、最高裁判所裁判官の主な裁判での判断をお伝えしました。
なお、堺徹氏、岡正晶氏、渡邉惠理子氏、安浪亮介氏については、令和3年の7月~9月に就任したばかりとあって主な裁判には関わっていません。
各裁判官のより詳しい情報は、NHKが特設サイト立ち上げていますので、こちらをご覧ください。
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