ロシアが脱退した欧州評議会とは何?EUとの違いをわかりやすく簡単に

リビウ 政治・経済
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3月15日、ロシアが「欧州評議会」から脱退しました。

日本ではあまり耳にする機会のないこの欧州評議会とはどんなものなのでしょう?

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欧州評議会とは何?

欧州評議会とは、「ヨーロッパの統合に取り組む国際機関」のことです。

「ヨーロッパ統合」といえば、EUが真っ先に思い浮かぶ方も多いと思いますが、こちらの欧州評議会はEU発足より前に設立されています。

第二次世界大戦後で荒廃したヨーロッパでは、人的損害や諸国民の和解といった問題を解決するため、共通の機関を創設する構想が立ち上がりました。

その構想が具体的な形となって出来たのが、欧州評議会です。

一方でEU(欧州連合)は、もともと経済・エネルギー分野でヨーロッパ各国が協力していく中で、徐々に協力の範囲を広げていって出来た組織です。

欧州評議会は話し合いをするために出来た組織」、「EUは経済協力から発展していった組織」といえます。

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EUとの違いを簡単に

現在の欧州評議会とEUの違いを簡単に説明します。

まず、加盟国が違います。

欧州評議会は46カ国、EUは27カ国です。

欧州評議会の方が19カ国も多く加盟しています。

権限の強さも違います。

EUは「EU法」のもとで、国の立法や政策の執行に関する権限を欧州議会や欧州委員会に委譲しています。

これに対して欧州評議会は、それぞれの国が主権を保ちながら、国際法を通じて協力しあう組織です。

つまりごく簡単に言うと、どちらもヨーロッパの統合を目指す組織という共通点はあるものの、「欧州評議会は広く浅く」、「EUは狭く深く」の組織といえます。

今回、ロシアはウクライナ侵攻をきっかけに、欧州評議会を脱退しました。

もともと欧州評議会側がロシアを除名しようとしていたところ、先にロシア側から脱退の申し出があったという経緯です。

なお、ロシアはEU加盟国ではありません。

これにより、ヨーロッパとロシアの溝は一段と深まることが予想されます。

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