ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が2021年のMLBアメリカン・リーグMVPに選出されました。
ところでこの選出方法と投票の仕組みはどうなっているのかご存知ですか?
MVPの選考方法
大谷選手をア・リーグMVPに選出したのは、全米野球記者協会(BBWAA:The Baseball Writers’ Association of America)という新聞や雑誌・WEBなどの記者で組織された団体です。
OBや識者で組織された団体があるわけでもなく、民間投票がされるわけでもなく、野球記者の組織による投票によってMVPなどの賞が決まっています。
ちなみに日本のプロ野球でも(少し仕組みは違いますが)同じように記者投票でMVPが選出されています。
全米野球記者協会は、最優秀選手賞 (MVP) の他、サイ・ヤング賞(投手の最優秀賞)、最優秀新人選手、最優秀監督を選出しています。
また、アメリカ野球の殿堂入りを決めるのもこの全米野球記者協会です。
投票の仕組み
MVP投票の仕組みですが、まず全米野球記者協会から30人の記者が投票者として選ばれます。
その30人の記者が各リーグそれぞれの選手10名までに順位をつけて投票を行います。
1位は14ポイント、2位は9ポイント、3位は8ポイント、以下順位が1つ下がるごとにポイントは1つずつ減っていき、10位の選手は1ポイントが与えられます。
そのポイントを合計し、獲得ポイントが最も多かった選手が各リーグのMVPとなります。
なお、このMVPは「シーズンで最もチームに貢献した選手」に送られるものなので、公式戦が終了した時点で投票が締め切られ、プレーオフ、ワールドシリーズなど優勝決定戦の成績は考慮されません。
選考結果
2021年のア・リーグMVP選考結果を記載します。(10位まで)
- 1位 大谷翔平選手 420ポイント(満点:記者30人全員が1位に選出)
- 2位 ブラディミール・ゲレーロJr.選手 269ポイント
- 3位 マーカス・セミエン選手 232ポイント
- 4位 アーロン・ジャッジ選手 171ポイント
- 5位 カルロス・コレア選手 163ポイント
- 6位 ホセ・ラミレス選手 133ポイント
- 7位 サルバドール・ペレス選手 103ポイント
- 8位 マット・オルソン選手 90ポイント
- 9位 セドリック・ムリンス選手 87ポイント
- 10位 ブランドン・ロウ選手 34ポイント
投票方式が現在の仕組みになってから満票で1位を獲得したのは、ケン・グリフィー・ジュニア選手(1997年)、バリー・ボンズ選手(2002年)、アルバート・プホルス選手(2009年)、マイク・トラウト選手(2014年)、ブライス・ハーパー選手(2015年)と2021年の大谷翔平選手の6名だけです。
コメント