年末年始は縁起担いで様々なことが禁止事項として伝わっています。
大晦日と元日にやってはいけないことをみてみましょう。
目次
大晦日にやってはいけないこと
大掃除
そもそも大掃除は「歳神様」を迎え入れるために家をきれいにする行事です。
歳神様は正月に来るとされているので、直前までせわしなく掃除をするのは良くないこととされています。
なお、その昔、元旦は大晦日の夕方から始まるとされていました。
つまり大晦日の夕方にはもう歳神様が来るということです。
大掃除は、もともとは平安時代頃から神社仏閣などで行われていた「すす払い」という行事が由来です。
江戸時代頃には庶民の間にも広がっています。
この時代にはすす払い(大掃除)は旧暦の12月13日に行われていました。
この日は正月飾りに使う松を仕入れる「松迎え」の日でもありました。
今とは違って随分前から準備をしていたみたいです。
なお、大掃除が終わった後も「掃き納め」というその年最後の掃除は大晦日にしてもよいことになっています。
大規模に掃除をするのは大晦日前までに済ませて、大晦日には軽い掃除をするようにするといいかもしれません。
餅つき
通常お正月用のお餅をつく場合、鏡餅を作ってそのまま飾るというご家庭が多いのではないでしょうか?
12月31日にお餅を飾ることを「一夜餅」と呼びます。
一夜餅は歳神様を迎えるための飾りを一日しか飾らないとうことであり、誠意に欠けるということで避けるのが望ましいとされています。
また、一晩だけしか飾らないというのは、葬儀を連想させるため良くないとも言われます。
正月飾り
門松・しめ縄などの正月飾りを大晦日に飾るのも良くないとされています。
理由は「一夜餅」と同じで、「誠意に欠けるから」、「葬儀を連想されるから」です。
そもそも歳神様を迎え入れるのに直前までバタバタと準備をすること自体が良くないこととされています。
お客さんが来る直前になって、家の片付けをしたりお茶菓子を準備するようなもので、そういった場合たいてい何かしらの不手際があることが多いのではないでしょうか?
そうならないためにお正月の準備は早め早めが望ましいとされます。
元日にやってはいけないこと
掃除
お正月になると、歳神様が福をもって家にやってきてくれます。
正月に掃除をすることは、この福を払いのけるという意味となってしまいます。
せっかくやってきた福を追い払ってしまってはとても縁起が悪いので、お正月は掃除をしないほうがよいとされています。
動物の肉を食べること
「天武天皇の僧侶に対する肉食禁止令」以降、神仏のお供え物として「鳥」を除く動物の肉は避けられるようになりました。
お正月には歳神様が家にいるはずなので、そこで動物の肉を食べるのは良くないこととされています。
ただ、現代ではほとんど気にすることはなくなり、市販のおせち料理にも肉料理が入っていることがよくあります。
刃物を使うこと
お正月に刃物を使って何かを切ることは、「縁を切る」ことにつながるとされています。
他にも「お正月に刃物を使うとよくない」とされている理由は諸説あるのですが、「普段料理を作ってくれる人にお正月くらいは休んでもらうために、包丁を使わせないようする」にというのが本当の理由なのかもしれません。
煮炊き
正月そうそうに火を使うと、火の神様である「荒神様」が怒ってしまうとされています。
また、煮炊きをすると灰汁(あく)が出ます。
灰汁は「悪」に通じるためよろしくないということで、正月に煮炊きをするのはよくないとされます。
あとは、刃物を使ってはならないのと同じく「休ませてあげるため」という理由もあるようです。
買い物
元旦にお金を使ってしまうと、その年は一年間浪費をするとされています。
「一年の計は元旦にあり」のことわざ通りの言い伝えです。
なお、初詣の際のお賽銭は買い物ではありませんので、問題はないようです。
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