東京都立青梅総合高校定時制に在籍する4年の上原裕二さんが、全国高校定時制通信制柔道大会に出場するという報道がされました。
それだけなら何も驚くことはありませんが、この上原さんという方、年齢がなんと62歳ということです。
高校の部活には年齢制限はないのでしょうか?
インターハイや甲子園は年齢制限あり
インターハイの場合
まず、「全国高等学校総合体育大会」(通称:高校総体=インターハイ)の大会参加資格の年齢に関する規定は次のようになっています。
年齢は_年4月2日以降に生まれたものとする。(_部分の数字は開催当該年度-19となる) 但し、出場は同一競技3回までとし、同一学年での同一競技出場は一回限りとする。
例えば今年は令和3年(2021年)ですから、平成14年(2002年)生まれの人まで出場資格があります。
2002年生まれの人は今年19歳で大学1年生の年ですが、年齢制限には引っかかりません。
ただし、年齢制限とはまた別に出場回数の制限規定が設けられています。
高校で留年した人が大会に出られないのは「同一競技3回まで、同一学年で1回まで」の制限に引っかかるからです。
高校野球の場合
「高体連」に参加せず独立している「高野連」にも似たような規定があって、高校野球でも年齢制限は設けられています。
こちらはもっとハッキリ「〇〇年4月2日現在で18才以下のもの」という規定があります。
ただし、中学卒業後高校に入学せず1年以上高校に入学しなかった場合(高校受験で浪人した場合)などで、高野連から認められた場合は、特例として満19才以下であっても出場できるとされています。
全国高等学校定時制通信制体育大会には年齢制限はない
62歳の上原さんが出場することになった 「全国高等学校定時制通信制体育大会 」の参加資格規定を調べてみた所、年齢に関する直接的な制限はありませんでした。
ただし、「卒業を目的としない生徒」や「意図的な留年を繰り返し、競技種目を越えて連続で出場する生徒」は出場を認めないとされています。
この大会に参加するためだけに定時制や通信制の高校に入学した場合や、わざと留年して何度も大会出場をしようとした場合は出場できないということです。
定時制高校や通信制高校は全日制の高校と比べて、年齢層が幅広い傾向がありますので、年齢制限を設けていないものと思われます。
とはいえ、定時制高校の8割近くは10代だと言われていますので、全国大会にまで出場するとなるとかなりハイレベルな戦いになるものと推測できます。
実際、この時出場が決まった上原さん以外の東京の代表はみんな18歳でした。
そのような中、見事代表権を勝ち取った上原さんは、希望を与える存在として注目されています。