大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の第28話のタイトルが「名刀の主」であることが発表されました。
この意味深なタイトルに注目が集まっています。
この第28話では、主に「梶原景時の変」という事件が取り上げられます。
(関連記事:梶原景時の変)
鎌倉時代は名刀が多く生まれた時代ではありますが、この事件を詳しく見ても、「名刀の話」は一切登場しません。
では、タイトルの「名刀の主」とは何のことなのでしょうか?
名刀→梶原景時・主→源頼家
素直に考えると名刀は梶原景時のこと、主は源頼家のことを示しています。
第28話では「梶原景時の変」がメインの題材となります。
簡単にこの事件のあらすじを説明すると、ある時、梶原景時は、結城朝光という御家人の言動を源頼家に讒言します。
追い込まれた結城朝光が三浦義村とともに他の御家人たちに声をかけ、逆に梶原景時を糾弾する連判状を作成します。
この連判状を受け取った源頼家は、梶原景時に謹慎を命じました。
ここで、梶原景時が脱落します。
そして、その少し後に追手に討たれてしまいます。
梶原景時は源頼家が重宝し、「一の郎党(一番の部下)」とまで言われた人物です。
教養があり、主君に忠実で事務能力に優れていたとされています。
ただ、役職上、他人に恨まれやすい立場ではありました。
切れすぎる刀は、持ち主によって名刀にもなれば、持て余してしまうこともあります。
頼朝のように、梶原景時を上手く従えていたら、頼家の未来も変わったのかもしれません。
同時代を生きた「慈円」は「愚管抄」という書物の中で、景時を死なせたことは頼家の失策であると述べています。
別の解釈
もう一つの解釈として、名刀は善児、主は北条義時という考え方も可能です。
名刀→善児
梶原景時はこの回で脱落してしまいます。
となれば、この後、梶原景時の物や領地・家臣などは他の人に受け継がれることになります。
「鎌倉殿の13人」の視聴者ならば、この梶原景時の遺産(?)の中に、名刀と呼べるモノがあることがわかるかと思います。
そうです。暗殺者の善児です。
おそらく今回の話のタイトルは、「主(梶原景時)を失った名刀(善児)の次の主は誰だ?」というような意味も持っているものと思われます。
主→北条義時
それでは、名刀(善児)の「次の主」は誰になるのでしょう?
梶原景時は他の御家人とあまり仲がよくありません。
だからこそ、糾弾されて失脚してしまうわけです。
ドラマを見ている限りだと、どうも大事なことを託すとしたら、北条義時しかいないように見えます。
他に信頼していそうな人が見当たりません。
というかあまり他の御家人と話してすらいません。
梶原景時が唯一本音を打ち明けているのが北条義時ただ一人です。
梶原景時が自分の意思で名刀(善児)を託すとしたら、北条義時の可能性が非常に高いと思われます。
もちろん、伊東祐親から梶原景時へ、善児の主君が代わった時のように、偶然他の人が「主」になる可能性もあります。
しかし、もはや善児は「鎌倉殿の13人」の重要キャラとなっているので、「梶原景時が北条義時に託す」という展開を見てみたいというのが純粋にファンとしての希望です。
以上、ほとんど全部が妄想ですが、「鎌倉殿の13人」第28話「名刀の主」というタイトルの考察でした。
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