木下富美子都議の辞職が話題となっていますが、そもそも彼女がニュースに取り上げられているのはなぜでしょう。
これまでこの問題をご存じなかった方のために要点をまとめます。
無免許運転による事故
ことの発端は2021年7月2日、木下氏が起こした交通事故でした。
報道によると、木下氏が運転する車が信号待ちをしていて、右折マークが出たのにも関わらず進まなかったため、後ろの車のドライバーがクラクションを鳴らしました。
すると、木下氏は車をバックさせ後ろの車にぶつけたうえ、青信号になった途端スピードを出して直進していったといいます。
後ろの車に載っていた男性が追いかけ木下氏の車を停めましたが、追いつけなければ当て逃げになっていました。
なお、この後ろの車に乗っていた男性と、同乗者の女性は軽い怪我を負ったとのことです。
さらにこの事故が大きな問題に発展した理由は、時期が東京都議選の真っ最中であり、木下氏が免許停止期間中の無免許状態であったことが関係しています。
7月4日に木下氏は東京都議選に当選しました。
しかし、翌日の7月5日、無免許運転で事故を起こしたことが報道されました。
木下氏は「事故当日は停止期間が終わったと勘違いをしていた」との弁明をしていますが、免停を受けると免許証は取り上げられるため、勘違いは考えづらいでしょう。
木下氏は7月6日の当選証書付与式を無断欠席します。
その後、東京都議会も長期間欠席し、ついに一度も出席しないまま都議会定例会が終了しました。
除名処分、辞職勧告に応じなかった
無免許運転による事故を起こしたとの報道がなされた7月5日、木下氏が所属する「都民ファーストの会」は木下氏を除名処分とすることを決めました。
すると木下氏は「SDGs東京」という会派を一人で立ち上げます。
無免許運転による事故を起こした弁明もなく、都議会も欠席し続ける木下氏に対して都議会は全会一致で辞職勧告を決議します。
これに対して木下氏は自身のホームページ上で議員継続の意志を表明します。
木下氏に注目が集まる中で、過去に5回免許停止処分を受けていたことが判明、さらに防犯カメラなどの映像から少なくとも6回の無免許運転をしていたことが判明します。
免停を受けた違反の内訳は速度違反2回、携帯電話使用2回、信号無視1回、一時停止無視1回です。
その後、11月19日無免許運転の罪で在宅起訴、11月22日に議員辞職をされました。
後ろの車にバックでぶつけて逃げるような危険な運転をしたこと、
その事故が無免許運転だったこと、
事故の当初無免許運転であることを偽ったこと、
議会に出席しないまま議員報酬は受け取っていたこと(寄付をしたと説明)、
都民ファーストの会を除名になった直後自身で政治団体を立ち上げたこと、
議員辞職勧告を聞き入れなかったこと、
一連の疑惑に対して説明をしなかったこと、
木下氏がニュースで取り上げられているのはこういった理由からです。
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