最近、傀儡政権(かいらいせいけん)という言葉をニュースでよく耳にすることが増えました。
この傀儡政権とはどんな意味でしょう?
傀儡政権(かいらいせいけん)とは簡単に言うと
傀儡(かいらい)とは操り人形のことです。
つまり、傀儡政権とは「外部の支配者に操られている政府」のことを意味します。
傀儡は(くぐつ、でく)とも読みます。
自分では動けないことの象徴として使われる言葉です。
「一応形としては国のトップに位置する政府の中心メンバーが、実は外国の有力者の操り人形の状態」になった政権をこう呼びます。
ロシアはウクライナ傀儡政権の樹立が目的?
ロシアはウクライナに傀儡政権を樹立するつもりであると言われています。
「ウクライナのゼレンスキー政権を倒し、ロシアにとって都合の良い人物を大統領に据える」というわけです。
そうすれば、ウクライナはロシアの言うことを聞くようになり、ロシアから見れば敵対勢力のNATOに加盟するどころか「NATOとの緩衝地帯になってくれる都合のいい国」にすることが出来ます。
完全な傀儡政権は失敗しやすい
ただし、完全な傀儡政権は失敗しやすいのも事実です。
その国の国民から見れば、自分たちのリーダーが操り人形で外国の思ったとおりに動いてしまうのではたまったものではありません。
いずれは反政府運動などで倒れてしまいやすいのが傀儡政権です。
ですので、おそらくプーチン大統領が狙っているのは、完全な傀儡政権を作ることではありません。
少なくとも、現ウクライナ政府の中から有力者を選び、その人を新たなリーダーに据えることを検討しているはずです。
このままウクライナを軍事力で叩きのめせば、ウクライナの人々にも「ロシアには敵わない」という意識が芽生えます。
それは現政権のメンバーにも当てはまります。
ロシアの侵攻を防いできた現政権のメンバーが、方針を変え、「ロシアと衝突しないように調整しながら付き合おう」という方向に舵を切れば、
①ロシアにとって都合のいい政府ができる
②現政権のメンバーであるためある程度国民の支持が得られる
という「現政権」「完全な傀儡政権」の中間のような政権が出来上がります。
プーチン大統領が望んでいるのはおそらくこれで、ソ連やロシアがこれまで何度か行ってきた手法です。
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