大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に「稲毛重成」という御家人が登場します。
有名な武将というわけではないのですが、ドラマで意味ありげに紹介されていたり、公式ホームページの「登場人物紹介」のページに他の有名な人達と並んで表示されていたりします。
今後ドラマ内で活躍するかもしれませんので、彼の情報を簡単にご紹介します。
稲毛重成とはどんな人物?
稲毛重成は、武蔵国(埼玉県)の御家人です。
平氏の末裔で、中川大志さんが演じる「畠山重忠」と従兄弟にあたります。
もともとは平氏方として源頼朝とは対立する立場にありましたが、畠山重忠が頼朝の元に下った際、一緒に頼朝の御家人となっています。
以降、平氏との戦や奥州藤原氏との戦で活躍しますが、大河ドラマではとくにその様子も描かれませんでした。
この人が有名になったのは、橋供養の件が大きいと思われます。
稲毛重成は、源頼朝の上洛に同行し、京都へ赴きます。
その帰り道で妻が危篤となったことを知り、頼朝から馬を借りて急いで本領に帰ります。
しかし、程なくして妻は亡くなってしまいます。
悲しみのあまり重成は出家。
妻のために相模川に橋を掛けます。
この橋が完成した時、落成供養が行われ、源頼朝もそれに参加していました。
源頼朝はこの落成供養の帰り道、馬から落ちて体調を崩し、その後回復すること無く亡くなってしまったと言われています。
稲毛重成が特に何かしたわけではありませんが、源頼朝が亡くなるきっかけとなった出来事として、稲毛重成の名がよく出てきます。
なお、余談ですが関東を中心とするスーパーマーケットの「いなげや」は、この稲毛重成が由来となっています。
稲毛重成の最期
稲毛重成は「坂東武士の鑑」と言われた畠山重忠と従兄弟です。
また、北条時政の義理の息子でもありました。
北条時政が畠山重忠を攻めた「畠山重忠の乱」で畠山重忠は滅ぼされます。
すると、畠山重忠を滅ぼすために、稲毛重成が北条時政に「告げ口したのではないか」という疑いがかけられます。
この罪によって稲毛重成は攻められ、討ち取られてしまいます。
この時逃れた一族の大半は讃岐の国へ逃れ、現在の「香川県まんのう町」には「稲毛」という名字が残っているとされています。
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