ロシアのウクライナ侵攻が続く中で、ロシアが核兵器を使用するのではないかという懸念が持たれています。
プーチン大統領が「核のボタン」の入ったカバンを持ち歩いているという情報もありますが、ロシアが核兵器を使用するときの仕組みはどうなっているのでしょうか?
ロシアの核のボタンの仕組みはどうなっている?
ロシアの核のボタンは、トリプルキー方式をとっているとされています。
このため、核兵器の発射には「大統領」「国防相」「参謀長」の3人の関与が必要であると言われています。
まず、大統領がコードを国防相に送ります。
コードを受け取った国防相は、自身の持つコードと併せてそれをさらに参謀長に送ります。
最後に参謀長が自身の持つコードと送られてきた2つのコードをまとめてミサイル発射施設に送信します。
この3つのコードが揃ったら、核兵器の搭載されたミサイルが発射されるという仕組みです。
スイッチが入ったカバン?「チェゲト」ってなに?
ところで、プーチン大統領のお供の人が「核のカバン」を持っているという報道がされることがあります。
あのカバンは、「チェゲト」と呼ばれるものです。
チェゲトは、特殊な通信システムとつながっているとされています。
先程出てきた、核の発射のために必要な「コード」は、このチェゲトによって保管・送信されると言われています。
1985年にゴルバチョフ書記長が最高指導者になったときから、この運用が始まったと言われています。
ただし、チェゲトに関する情報はロシアの国家機密であり、詳しい仕組みは判明していませんし、チェゲト自体がフェイクである可能性もあります。
我々が知ることのできる情報の範囲で言えるのは、「単純にカバンの中に核兵器発射のスイッチが入っていて、それを押すとミサイルが発射されるという仕組みではないらしい」ということだけです。
なお、アメリカには「核のフットボール」というチェゲトと似たような仕組みが存在します。
(関連記事:核のフットボールとは?)
これはチェゲトと同じく黒いブリーフケースで、大統領が核攻撃の許可を出すためのカバンです。
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