日本維新の会の議員が、文通費を寄付したことが話題に上がっています。
この文通費とは一体何で、何が問題となっているのでしょう?
文通費とは?
文通費とは、「文書通信交通滞在費」のことで、毎月国会議員に支給されるお金です。
国会法の規定によると、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため」の手当という位置づけです。
金額は月額で100万円。
この金額は「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」という法律で決められています。
この文通費には報告義務も公開する義務もありません。
実質「第二の給料」といえる、問題視されることの多い手当です。
国会議員の歳費(給料)は月額129万4000円
そもそも国会議員の歳費(給料)は月額129万4000円、各議院の副議長は158万4000円、各議院の議長は217万円と、ごく一般的な日本人の感覚からするとかなり高額です。
国の大事を決める立場にある以上かなりの責任が伴いますので、この高額な歳費(給料)は仕方ないかもしれません。
ですが、この歳費とは別途に郵送費や通信費で月100万円も必要でしょうか?
月129万円もあれば仮に文通費が1月100万円近くかかるとしても、「建て替えておいて後で経費精算のような形で領収書を提出して支給してもらう」というようなことができるのではないでしょうか?
在職1日で満額支給
さらにおかしな点が文通費にはあります。
それは「日割り計算ができない」という点です。
月の途中で議員辞職した場合などは、歳費は日割り計算されて支払われます。
ですがなぜか文通費はそれができないことになっています。
そのため、「在職1日で100万円支給」ということが起こりえます。
今回日本維新の会の議員が寄付を表明したのは、まさにそういうことが起こったからです。
2021年10月31日に行われた衆議院議員総選挙で当選した人は、2021年10月31日から任期がスタートします。
この際、当選したばかりであり、しかも10月31日は夜に開票が行われているため議員活動は全くしていないにもかかわらず、衆議院議員には10月分満額の文通費が支給されました。
これは流石におかしいのではないでしょうか?
日本維新の会はこれを受けて、文通費の日割り支給への変更とする法改正を目指しています。
こういった不自然な制度は早めに改正してもらいたいものです。
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